ビジネスとしての請求書でしたら、マナーにそれほど神経質になる必要はないと思います。でも縦型の和封筒に横書きの宛名シールを貼る場合は、大量の請求書を機械的に発送するような場合でしょうね。他の方法ができるのに、わざわざそのようなシールを貼ることを選択するということは普通はありません。
でも、請求先が多い場合、手書きしている時間も仕事の時間ですので時間工賃が発生します。その工賃を節約する目的で宛名シールを貼るのですから、その浮いた工賃分を取引先に還元すれば、それも立派な顧客サービスですから、まったく問題ないと思います。受け取る相手も請求書ごときでマナー違反と憤ることはありません。
ただしとても大切な顧客に、一通一通丁寧なご挨拶状を同封しながら請求書を送るという場合はふさわしいとは感じません。本気で気にされるのでしたら、手縦書きだろうと横書きだろうと、宛名シールで済ます行為そのものがマナー違反と言えますから、ぜひ手書きで縦に宛名書きをされることをお薦めします。
送り主の住所は裏面の何処に記載してもマナー的な問題は発生しませんので全く問題ありませんが、縦書きするなら中央かまたは左より、横書きなら封筒下部が見た目は良いかと思います。
でも宛先を宛名シールにしたのに、送り主の住所を手書きしたのでは、「手書きする時間があるのに、なんで宛名シール?」という微妙な空気を、受け取った相手の方が感じてしまいますから、バランスが取れるよう住所の入った社判でも押しておくだけにするか、いっそ表も裏も全部手書きするか、どちらかにすることをお薦めします。
マナー的なお話をするなら、たとえどんなに悪筆でも(読めないほどの悪筆は論外ですが)、手書きが最も格式の高い正式な宛名の書き方と言われています。心が込められている分、受け取る相手の方の印象が良いからです。