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ID非表示さん
2009/8/20 17:32
貞奴、音吉、市丸、染太郎など、芸者の名前には男と間違えてしまいそうなものが多く見受けられます。これは、江戸時代の売色業者の法の網くぐりの名残です。江戸時代は、身分制度がはっきりしていて、今では想像もつかないほどの人権軽視がありました。しかし、その徳川幕府でさえも、奴隷制だけは厳重に禁止していました。とくに婦女子の人身売買は、極刑に処せられることになっていました。しかし、古今東西、どの社会にもあるのが売色という制度です。江戸でも同じこと、吉原では女性を売った、買ったでやりとりをして、法律など、あっても無きがごとしの状況でした。もちろんおおっぴらにやっていたわけではありません。まず、年季奉公の形をとること。これですと、人身売買にはなりません。それから、手続き上養女とすること。カモフラージュの方法はいくらでもあったのです。その中に、女性なのに証文上は男にしてしまう方法があったのです。これが現在まで、芸者の男名前として続いているわけです。いつの時代でもお役所仕事は髪の上だけで現実をみていない(見てみぬふり?)ものです。深川では男名前だけでなく、そのころは着なかった羽織めで着て男性化をはかり、俗に「羽織」といえば深川芸者のことをさすようになりました。 ☆ゲート☆
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