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ベンガル語とヒンディー語、パンジャープ語、クジャラート語など、印欧系インド諸...

zae********さん

2010/8/100:03:50

ベンガル語とヒンディー語、パンジャープ語、クジャラート語など、印欧系インド諸語の意思疎通はどの程度可能なのでしょうか?

イタリア人とフランス人が直接会話して、なんとなく半分くらいわかる、という話を聞いたことがあります。
ドイツ語とオランダ語の関係は、ドイツ国内の方言よりも近い、という話や、ドイツ語ができる方が、デンマーク語の会話は無理でも、
読んで理解できる、という話を聞いたことがあります。また、スラブ語についても、ブルガリア人が、ロシア語のテレビ放送を、半分くらいわかる、とブルガリア人から聞いたことがあります。逆に、中国語では、普通話ができない人の場合、上海語と広東語、北京語では意思疎通ができない、と中国人から聞きました。上記については、ラテン語や古スラブ語、ゲルマン語の、中国語の言語学書籍が日本でも発売されていたりして、いつ頃どのように分岐し、例文も掲載されていたりするので、確認することができます。
最近インドの諸語について、系統分岐や意思疎通などについて記載された書籍を探してみました(日本語書籍だけ)が、みつまりません。図書館でベンガル語とヒンディー語の教科書を比較してみましたが、「私」に相当する主語がなんとなく似ているくらいで、あまり似ているかんじはありませんでした。

そこで質問です。ベンガル語とヒンディー語、パンジャープ語、クジャラート語など、印欧系のインド諸語は、どの程度意思疎通ができるものなのでしょうか?ご存知の方がおられましたら、お教えいtだけますと助かります。

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ベストアンサーに選ばれた回答

mie********さん

2010/8/400:29:01

回答がつかないようなので、私はインド諸語の専門ではありませんが、語学オタクで、ヒンディー語が中級程度、ベンガル語は初級途中で中断、サンスクリットは初級後半というレベルで、あなたと同じような関心は以前から抱いており、Routledge の Indo-Arian languages という1000ページ以上ある英語の概説書も読んだので、私がお答えします。

まず、ヒンディー語とベンガル語ではまったく通じません。一部似た単語がありますが、それらの多くはペルシャ語か英語から入った外来語です。サンスクリット由来の固有語はかなり違っていて、聞いてわかるレベルを超えています。文字が違うので、目で見たかぎりではまったくわからないでしょう。

ヒンディーと似ているというネパール語でも、文字は同じデーヴァナーガリーですが、私にはまったくわかりません。ネパール語はもともとペルシャ語からの外来語が少ないので、よく似た単語も少ないです。ネパール語の教科書を見れば、ヒンディーと似た固有語の単語はかなりあるのですが、動詞語尾がまったく違うこともあり、実際の文章では、学習なしに理解できるレベルを超えています。
以前、ネパール人に、学習なしにどれくらいヒンディーが理解できるか尋ねたことがあります。ほとんどわからないという答えでした。ネパール語の教科書にヒンディーと近いなんて書いてあるのにもかかわらず、自分ではまったくそう感じなかったので、ネーティブの感覚はどうなのかと思ってきいてみたのです。

さて、印欧語の系統分類をするようなヨーロッパや日本の学者は、現代インド諸語をほとんど勉強しようとしないので、安易に「インドイラン語派」などとまとめてしまっていますが、これはもっと細分するべきです。
ロマンス諸語は、ラテン語が俗ラテン語として分化し始めたのが紀元後数世紀で、一千年たった10世紀ごろ別言語とされるレベルに分化が進みます。スラブ諸語は、それよりもう少し遅い。インドアーリヤ諸語は、紀元前5世紀の仏陀の時代には、プラークリット語の分化が始まっていて、千年後の5世紀には、互いに通じない複数のアパブランシャ語に分化し、それぞれのアパブランシャ語から10世紀には現代諸語が派生します。つまり、ロマンス諸語どうしより500年以上の差があることになります。それだけ違いも大きいです。

インドアーリヤ諸語のうち、ヒンディー諸語といわれる言語群があります。そのうち、かつてはヒンディー語の方言だと見なされていたのが、西ヒンディー諸語のラジャスターニー語や、東ヒンディー諸語のマガディー語を含むビハール諸語です。これらの東西ヒンディー諸語とヒンディー語との違いが、ようやくロマンス語どうし、スラブ語どうしの違いのレベルでしょう。

インド人自身による研究が進んで、ヒンディー語の方言だと思われていたビハール諸語が、系統的には、ベンガル語やアッサム語と同じ古代のマガディー・プラークリット(仏陀が話していた古代マガダ語)に由来するということが明らかになり、ヒンディー語の方言だとは見なされなくなりました。もともとヒンディー語とは通じない言語だったのですが。

その他の、パンじゃビー語やシンディー語やグジャラティー語やシンハリー語やマラティー語などは、ヒンディー語とはまったく通じないはずです。ペルシャ語やサンスクリットの外来語は似た単語がありますが、それは日本語と朝鮮語韓国語のあいだの漢語の類似より少ないですから、日本語と韓国語も通じないように、それらの言語どうし、あるいはヒンディー、ベンガリーとは通じるレベルにはほど遠いだろうと思います。
なお、ヒンディーとウルドゥーは同じ言語の社会方言どうしだから、当然通じます。

ラテン語がわかれば、文字を読むかぎり、イタリア語は半分くらいわかります。古代ギリシャ語がわかれば現代ギリシャ語は、文字を読むかぎり、半分くらいわかります。しかし、サンスクリット語ができても、ヒンディー語はまったくわからないはずです。ほんの一部のサンスクリットから直接取り入れた借用語の意味が想像できる程度でしかありません。それほどインド諸語は変化してしまっています。歴史変化だけでなく、それだけ現代語相互の違いも大きいです。

質問した人からのコメント

2010/8/4 21:03:30

降参 いやーありがとうございます!!!! 現時点で知りたいことが漏れなく得られました。インドアーリヤ諸語の言語系統解説書籍も日本で出るようになって欲しいものです。
インドと言う国は、ゲルマン、スラブ、ロマンス諸語国からなるEUのように、本当に広大な地域であるということが実感できます(ドラヴィダ系も含むからEU以上ですね)。本当にありがとうございました!

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