日本では、肝硬変の原因のうち約90%の人がB型、C型肝炎ウイルス(うちC型が70%)、アルコール性の肝障害が約10%といわれています。
C型肝炎ウイルスは年率8%の割合で発症し、原発性肝癌のうち肝細胞癌においては約90%が肝硬変からの進展であり、うち70~80%にC型肝炎が関与していると言われています。
しかし、B型肝炎ウイルスとは違い、C型慢性肝炎の場合、インターフェロン療法によってC型肝炎ウイルスを駆除することも可能(ウイルスの血中量や遺伝子型による)になってきています。
また、ペグインターフェロンとリバビリンの併用により、もっとも効果の低いグループでも50%の駆除が可能です。
肝障害の場合、血液検査でアミノトランスフェラーゼ値に注意する必要があります。高値であれば、早く肝硬変・肝癌に移行し、基準値に近ければなかなか進展しないという臨床結果も出ています。
アミノトランスフェラーゼを基準値に保つには
小柴胡湯などの漢方薬、ウルソデオキシコール酸の経口投与、グリチルリチン製剤の静脈内注射、肝庇護薬の投与があります。
C型肝炎ウイルスの場合、慢性肝炎を発症する確立が非常に高いです。
慢性肝炎発病後、約20年かけて肝硬変に移行し、そのご約10年で肝癌が発症するとされています。
とにかく、少しでも発症・進行を遅らせるために1月に1回、症状がひどくなければ3~4ヶ月に1回くらい病院を受診することをお勧めします。