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排他的経済水域について質問です。主権が及ぶかどうか知りたいです。自分でいろい...

sml********さん

2012/12/1216:01:12

排他的経済水域について質問です。主権が及ぶかどうか知りたいです。自分でいろいろ調べたら「主権を有する」、「主権的権利を有する」、「経済的主権を有する」、「水産、 鉱物資源などを利用できる権利は有するが主権を及ぼすことはできない」などどれが正しいのかわかりません。詳しい方、回答お願いします。

補足milky_way0088さん、長い説明ありがとうございます。では単に「主権」と書いてあったら主権全体を指すということになり、もっていないということになるのですか?

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mil********さん

編集あり2012/12/1707:01:07

排他的経済水域で、それを設定した沿岸国の主権的権利は、「国連海洋法条約」56条1項aに規定されている特定の事項に関してのみ有する。


排他的経済水域の権利は、「国連海洋法条約」の第5部に排他的経済水域について謳われており、沿岸国の権利を定めた第56条1項aに規定されている特定の事項に関して、排他的経済水域を設定した沿岸国は主権的権利を有しているが、それ以外の事項は公海としての自由な権利を維持している。

第56条
1 沿岸国は、排他的経済水域において、次のものを有する。
a.海底の上部水域並びに海底及びその下の天然資源(生物資源であるか非生物資源であるかを問わない。)の探査、開発、保存及び管理のための主権的権利並びに排他的経済水域における経済的な目的で行われる探査及び開発のためのその他の活動(海水、海流及び風からのエネルギーの生産等)に関する主権的権利

つまり、国連海洋法条約で領海と公海であった区分を見直し、「排他的経済水域」と呼ぶ海域を新たに設定し、沿岸国は基線から200海里の排他的経済水域を設けることが可能となり、沿岸国は次の特定の事項に関する主権的権利を有することになった。
① 天然資源の探査、開発、保存及び管理
② 人工島等の設置
③ 海洋の科学的調査
④ 海洋環境の保護及び保全など
に関して管轄権を有している。
これ以外の項目は、原則として公海の自由な権利が維持されている。


補足)
排他的経済水域を有する沿岸国には、領土、領海、領空に与えられた主権と、排他的経済水域に限定された事項に関して与えられた主権的権利があると条約に書かれている。

まず、排他的経済水域とは国連海洋法条約(320条の条文、付属書9通からなる条約文書)によって新たにできた水域であり、この条約によって初めて排他的経済水域(EEZ)は国際法として規定されている。
質問事項で「主権を有する」、「主権的権利を有する」、「経済的主権を有する」、「水産、鉱物資源などを利用できる権利は有するが主権を及ぼすことはできない」とあいまいな内容で表記されていたので、排他的経済水域について実際に規定されている条文を回答として提示しました。

次に、国連海洋法条約第2条で国の主権が及ぶ範囲を規定しており、排他的経済水域はにおける主権的権利として、第56条で上記に上げた①~④までと規定している。

また、排他的経済水域が設定された歴史的経緯からしても、排他的経済水域には限定された主権的権利があるとするほうが良いと考える。
国連海洋法条約合意までの経緯は、1945年のアメリカのトルーマン大統領の「公海の一定水域における沿岸漁業に関する大統領宣言(トルーマン宣言)」を発端とした、1940年代後半から1950年代に世界的に起き、特に中南米諸国の沿岸から 200海里までの海域に対し、管轄権よりさらに踏み込んで主権的権利を宣言する状況に発展した出来事を考慮すべきである。後にはチリ・ペルー・エクアドル三国が「サンチャゴ宣言」を行うに至り、慣習的国際法の3海里以上の主権を宣言する国が現れ、先進国との摩擦を生む事態が世界的に起き、1958年国際連合の主導で第一次国連海洋法会議が開催されるに至った。そして不完全ではあるが合意した1960年代の国連国際法委員会起草による「ジュネーブ海洋法四条約」ができた。しかし、これらの条約でも領海の幅員が定められなかったことで、依然として領海200海里を主張する国があった。
この解決の糸口として、1972年にケニアが「排他的エコノミック・ゾーン」を提案し、それを基にアフリカ諸国で200海里排他的エコノミック・ゾーンが確立し(アディス・アベバ宣言)、また中南米諸国が打ち出した200海里パトリモニアル海(固有海域)となった(サント・ドミンゴ宣言)。
それらの情勢を受けて1973年に第三次国連海洋法会議が招集され、これらの考えを軸とした多くの発展途上国の主張とそれに対抗する先進国などの交渉となり長い議論の末、1982年4月30日に合意が成立し国連海洋法条約が採択され、領海と排他的経済水域についての法的地位が定められた歴史がある。

また、外務省などの関係行政機関にも、国連海洋法条約に関して各種資料が用意されていますので、一例を添付します。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/kaiyo/pdfs/jyouyaku_j.pdf

質問した人からのコメント

2012/12/17 07:42:39

成功 とても詳しい解説ありがとうございました。

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