警察の「巡回連絡」という業務です。各地の都道府県警察ごとに実施要綱を定めていますが、だいたいやりかたは同じです。 業務に携わるのは、交番勤務の地域課員のうち警部補以下（要するにヒラの交番員）です。 この警察官たちは制服着用の上、世帯連絡カード（個人宅用）もしくは事業所連絡カード（企業用）、外国人用連絡カードの３種類を携帯し（これらを「巡回連絡カード」といいます）、所属する交番の管轄地域内の個人宅＆事業所を戸別訪問して聞き取り調査を行います。またその際、必要に応じて防犯を呼びかけたり、災害時の対応を指導したりすることとされています。 そして、聞き取った内容は前述のカードに記載し、これらをまとめて「巡回連絡簿」としてファイルし、警察署の地域課で保管管理されます。交番では管理しません。連絡簿は鍵がかかるロッカーで管理し、鍵は統括責任者である地域課長が管理することが多いようです。基本的にこれは捜査情報ではないので、電子化は認められていません。ウィニーで流出する恐れはほとんどないと考えていいと思います。 とまあ、お題目はこんな感じですが、巡回連絡の本当の目的は、不審者が地域に入ってきていないかを定期的にチェックするためです。かつては過激派対策、最近では外国人犯罪者やテロリストといった、住民票などでは把握できない人々を把握するのが目的といえます。 このため、特に人の出入りの激しい集合住宅やごみごみした繁華街周辺では比較的頻繁に行われるようですね。でも、国勢調査のように厳密なものではないので、すべての住民を網羅するほどの頻度ではやってませんね。人によっては一生出くわさない人もいるでしょう。 参考までに、①大阪府警の実施要綱②神奈川県警の巡回連絡への協力を求めるHP③兵庫県警の地域巡回Q&AのURLを添付します（最近は個人情報がうるさいのでどこの県警も協力してもらうのに必死なようです） ①http://www.police.pref.osaka.jp/01sogo/law/images/chiiki/chiiki_310124130034.pdf ②http://www.police.pref.kanagawa.jp/mes/mesg1001.htm ③http://www.police.pref.hyogo.jp/qanda/chiiki/index4.htm なお、もちろんですが、相手に不安があるようでしたら身分証の提示と名前、所属、階級を聞き、最寄の警察署に電話して確認しましょう。まともな警察官なら向こうからきちんと名乗るとは思いますが。