ここから本文です

退職給付引当金について(簿記1級)

shangrila_buddyさん

2013/4/2913:03:21

退職給付引当金について(簿記1級)

1.簿記1級の退職給付会計ですが、これは退職金と確定給付企業年金の組み合わせを
行っている企業が前提の会計になっているのでしょうか?
確定拠出やそのほか色々な組み合わせの企業年金の会社があるかと思いますが、
そのような企業はまた別の会計処理を行っているのでしょうか?

2.勤務費用や利息が上がると、引当金が上昇し、年金基金に拠出金を出すと引当金分から
年金資産に振り替えるので引当金が減る、というのは分かります。
しかし、年金資産の期待運用収益を計上するとなぜ引当金が減少するのでしょうか?
テキストでは年金資産が増えると退職給付債務との差額で引当金が減少する、と
書かれていますがこれだけでは納得がいきません。
確定給付企業年金の制度においては、
期待運用収益が上がっても引当金を減少させたら、退職金の総額は変わらない、
という意味なのでしょうか?
せっかく運用で収益が上がっても退職金の総額は変わらないという計算に
なってしまうと思いまして疑問に思いました。
そのほかにもいろいろと計算における年金資産と引当金の相互の増減がありますが、
確定給付を前提とした退職引当金の計算は、年金資産と引当金を
別々に分けて考えても結局総額は変わらないのだと思いましたが、
分けて考える意味もあまりないように思えます。


3.簿記1級レベルでは、退職給付会計は総額でしか計算していませんが、
実務では莫大な人数の社員(特に大企業)がいるので計算はもっと
複雑になるかと思うのですが、実務では社員一人ひとり全て見積もって
計算するのでしょうか?
実務に携わっている方教えて下さい。(特に大企業の方)

宜しくお願い致します。

閲覧数:
2,481
回答数:
2
お礼:
250枚

違反報告

ベストアンサーに選ばれた回答

2013/5/202:48:27

現在の簿記1級のことは全然分かりませんので、ご参考まで。

主さんは、退職金の支給形態と運用形態がごちゃごちゃになっているように質問文から読めます。

・退職金の支給形態 退職一時金・退職年金 退職給付債務の金額に影響
退職時に全額もらう場合と、年金として多年度にわたりもらう形式
65歳定年時に1,000万円の退職金を全額受け取る場合と、100万円ずつ10年間受け取る場合では、割引率は同じでも、割引期間が変わるので金額が変わります。

・退職金の運用形態 確定給付型・確定拠出型 会計処理に影響
確定拠出型(米国歳入法401条k項で規定されているため、401kと呼ばれることがある)は、運用損益が全て自分(委託者)にはね返ってくる形式なので、会社としても追加負担はありません。運用失敗して損したら、委託者の退職金が減るだけです。
従って、掛金がそのまま退職給付費用になります。
確定給付型は、会社が将来の退職金を保証する形式です。年間10万円かけ続ければ、30年後に1千万払います、というものです。そのためには、目標としなければならない運用利回りがあります。年間5%で運用するとかの話です。確定給付型の場合、年率5%で運用するといっても、3%になってしまうこともありえます。この場合、会社が2%の穴埋めを行います。
厚生年金、企業年金は概ね確定給付型であり、名称の違いは運用者の違いです。

退職給付会計は、確定給付型のための会計基準であり、支出額をそのまま退職給付費用とする確定拠出型の退職金には関係ないことをまず理解しましょう。

次に、退職給付引当金=退職給付債務 - 年金資産 であることを理解しましょう。
勤務費用、利息費用は退職給付債務の構成要素です。これらが上がる=退職給付債務が上がる=退職給付引当金も上がる
期待運用収益は、年金資産の構成要素です。期待運用収益が上がる=年金資産も上がる=退職給付引当金は減る

では、退職金を払ったらどうなりますか?
退職金を払う=退職給付債務は減る=しかし、年金資産も同額減る=退職給付引当金の総額は変更なし です。

最後に、退職給付債務、年金資産、退職給付引当金とは何かを理解しておきましょう。
退職給付債務とは、退職金(退職年金含む)の総額です。

せっかく運用で収益が上がっても退職金の総額は変わらないという計算に
なってしまうと思いまして疑問に思いました。

と主さんは書いていますが、その通りなのですよ。退職金の総額を変えるには、その根本となる退職金規程を変更しなければなりません。しかし、労働者に不利益を及ぼす規程類の変更は労働諸法令で規制されているので、そう簡単にはいきません。それなりの手順と社労士の助力が必要です。

年金資産とは、退職給付債務(退職金総額)を払うための原資です。一度に全員が会社を辞めるわけではないので、当面必要な部分だけをキープしているのです。

退職給付引当金とは、もし全員会社を辞めたら、会社はいくら追加負担しなければならないか、を示している金額です。

実務はそれほど詳しくないのですが、原則的には社員1人1人で算定するよう、退職給付会計基準は言っています。アクチュアリがコンピュータを駆使し、途中退職率、死亡率、昇給率(掛金増加率)など複雑な要素の確率を計算し、その期待値として退職給付債務が計算されます。30年後に退職金1,000万だから退職給付債務も1,000万、という単純なものではありません。30年の間に辞めることもあるし、場合によっては死亡するかも知れない。そういう要素が入っています。

質問した人からのコメント

2013/5/5 20:37:40

ありがとうございます。

ベストアンサー以外の回答

1〜1件/1件中

2013/5/412:11:56

簿記1級資格は保有していませんが、多少実務経験を有している者です。限られた文字数ですので、すべてにお答えできるとは思えませんが悪しからずご了承下さい。なおご説明の関係上、ご質問の順番を変更しています。

質問1について
退職給付会計制度では、退職一時金と確定給付企業年金(以下、DB年金)を別々に計算する必要があります(両制度の「退職給付債務に関する事項」及び「退職給付費用に関する事項」)。その上で両制度を合算した数値を公表します。つまり退職一時金しかなければ一時金分だけ、DB年金しかなければDB年金分だけ、両制度があれば両方とも計算が必要となります。
ただし、確定拠出年金制度(以下、DC年金)や前払い退職金制度は退職給付債務(以下、PBO)と見なされませんので、退職給付会計の適用を受けません。このため「退職給付債務に関する事項」には何ら影響を与えません。また「退職給付費用に関する事項」に含める必要もありませんが、実際にはDC年金の拠出額や前払い退職金額を退職給付費用として処理しているケースもあります(逆に退職給付費用に含めず給与や賞与と同様に賃金の一部として処理しているケースもあります)。

質問3について
PBO計算では基本的に従業員1名ずつ別々に計算されます。このため例えば従業員数が1千名の場合の計算結果は1千名分(EXCELの行が1千行あるイメージ)の報告が届きます。退職一時金とDB年金の両制度を採用している場合は、先に述べた通り別々に計算されますので1千行のEXCELのシートが2ページある計算結果となります。実際には計算基礎率(脱退率・昇給率・死亡率など)が近い従業員をグループ化して、各グループごとに計算を行う場合もあると聞いた事がありますが、私が携わったケースではすべて1名ずつ別々に計算されたものでした。

質問2について
このご質問に関しては何が疑問なのか不明な部分があるのですが…。
まず退職一時金もDB年金も共に確定給付型ですので、年金の資産運用がどんなに好調でも従業員の退職金の総額は一切増えない点はご理解いただけますか?。事業主の掛金負担や退職給付会計上の費用負担が軽減されるだけです。

次にもし退職者がいなければ(或いは無視すれば)下記の関係となる事はご理解いただけますか?

当期末PBO=期首(前期末)PBO+当期勤務費用+当期利息費用
当期利息費用=期首(前期末)PBO×割引率

退職一時金もDB年金もまったく同様で上記の関係が成立します。つまりPBOとは勤務費用と利息費用の累計額です。逆に言えば退職時給付見込額の既発生額を割引計算しているため、結果として勤務費用と利息費用の2つに分けて毎期費用処理することになる訳です。割引率を上下させても、この勤務費用と利息費用の割合が変化するだけで最終的にPBOは退職時の給付見込額(≒退職時の支給額)と一致します。
先ほどPBO計算報告についてご説明しましたが、実は必要となる数理計算はPBOと勤務費用の2項目で、期末PBOと翌期勤務費用が一緒に報告されることになっています。このため期首時点で上記の算式に基づき期末のPBOを予測計算して、この予測値と期末に計算した実際のPBOとの差額を数理計算上の差異として複数年数で費用処理します。

上記がご理解いただければさらに下記の点もご理解いただけるものと思われます。(未認識差異が発生しない、或いは無視すれば)

退職一時金の退職給付費用=勤務費用+利息費用
DB年金の退職給付費用=勤務費用+利息費用‐期待運用収益
期待運用収益=期首(前期末)年金資産額×期待運用収益率

退職一時金もDB年金も上記退職給付費用分だけP/Lで費用処理しますので、B/Sサイドでは同額を退職給付引当金として積み増しする必要があります。

退職一時金の退職給付引当金=PBO
DB年金の退職給付引当金=PBO‐年金資産額

上記PBOは両制度共に勤務費用と利息費用の累計額であることは先に述べた通りです。また期待運用収益も期首時点での予測値(と言うより文字通り期待値)ですので、実際の運用結果との差額は先ほどの数理計算上の差異と合算して複数年数で費用処理します。この数理計算上の差異や過去勤務債務の費用処理が絡むと複雑に感じられますが、一旦無視して上記の仕組みを整理すれば理解しやすくなるものと思います。
なおDB年金への掛金額は事業主から拠出されますので、勤務費用+利息費用の一部として処理され退職給付会計制度上では表面化しません。このため期待運用収益と実際の資産運用益が一致すれば(=数理計算上の差異が発生しなければ)その分年金資産は増加しますので、期待運用収益分だけ当期の退職給付費用を減額し、同額を退職給付引当金から控除することになる訳です。

以上です。

みんなで作る知恵袋 悩みや疑問、なんでも気軽にきいちゃおう!

5文字以上入力してください

Q&Aをキーワードで検索:

Yahoo! JAPANは、回答に記載された内容の信ぴょう性、正確性を保証しておりません。
お客様自身の責任と判断で、ご利用ください。
本文はここまでです このページの先頭へ

「追加する」ボタンを押してください。

閉じる

※知恵コレクションに追加された質問は選択されたID/ニックネームのMy知恵袋で確認できます。