ヒトや陸上哺乳類は、体外に塩分を排出するためにも水を消費します。
アルコール飲料を飲んだ際などに、大量の水分(=酒)を飲んだわけなのに、下手をすると脱水症状になることがありますが、これは、アルコールを分解して排出するのに、飲んだ酒に含まれていた水よりも大量の水分が必要だからです。
海水も同様で、少量を「うっかり飲んだ」くらいであれば、衛生面などを無視すれば、命の危険はありません。
普通の生活をしている場合、体内の水が限界に近いレベルにまで減っていることはないため、ちゃんと塩分は排出されるからです。
しかし、遭難のような特殊な環境で、海水を飲まなければいけない自体になっているとしたら、既に水分が足りておらず、その後にも真水や、水分を多量に含む食品を口にできる機会は無いと想像しなければいけません。
単に塩辛いために、余計に喉が渇くような感覚もありますが、実際に体内の水分も無駄に消費されてしまうのです。
陸の生物も、水そのもの以外に食品から水分を摂取しています(野菜や果物、動物の肉、ヒトの場合は調理の際に加えた水も)。
海の哺乳類は、代謝機構自体も陸の生き物と異なりますが、主な水分摂取減は餌の生物達です。