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漢民族王朝といえるのは、 「漢、普、隋、唐、宋、明」 の時代でしょうか?

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nak********さん

2014/2/1518:36:40

漢民族王朝といえるのは、
「漢、普、隋、唐、宋、明」
の時代でしょうか?

この時代は違う、このほかにもある、
というご指摘はありますか?

また、「中華民国、中華人民共和国」
は漢民族の政権ですか?

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cel********さん

2014/2/1922:46:03

結論から言えば、漢民族王朝と「言えない」のは、五胡十六国(のほとんど)、南北朝の北朝、五代十国の一部、遼、金、元、清、だと思います。これらは、支配者層が”自分達は漢民族ではない”という事を意識していた点で、漢民族の王朝とは言えません。実際に中国史の本でもそのように扱うのが一般的です。隋・唐は皇室が北方系の血筋を濃くひいているのは昔からよく知られていますが、異民族王朝とは扱われません。殷と周については、「民族意識」がどの程度まで形成されていたのかがはっきりしないので、この時代について「漢民族」という言葉を使ってよいのか、という問題があります。

コトバンク( http://kotobank.jp/ )で、民族を引いて、そのうち国語辞書ではないものを、長くなりますが、引用させて頂きます。

知恵蔵2014の解説.
文化、言語、生活様式などの特定の要素を絆(きずな)として共有し、「われわれ」という意識を持った人間集団。(1)文化、宗教、言語、生活様式、肌の色など身体的形質を標識として、他集団との相違を確認できる客観的な側面と、(2)歴史意識、利害関心、未来志向などを介して、集団に共属しているという意識や感情の主観的な側面がある。そのため民族やエスニック・グループは固定した集団ではなく、歴史的に変化し、社会的文脈によって客観的標識も異なる。(以下略)

世界大百科事典 第2版の解説.

ギリシア語のエトノスethnos(ドイツ語やロシア語では,ふつうこの語形を用いる),それから派生した英語のethnic groupあるいはethnic unitに対応する学術用語であるが,日常用語としても用いられる。多くの民族学者(文化人類学者)の考えでは,民族とは次のような性格をそなえた集団である。第1に,伝統的な生活様式を共有する集団である。つまり語族や語群が言語の系統分類にもとづき,人種が身体形質を基準とした分類であるのに対して,民族は文化にもとづいて他と区別される集団なのである。

百科事典マイペディアの解説.

日本語の〈民族〉は包括的な概念であり,ナショナリズム(国民国家への志向)の主体としての国民nationをさす場合,国民国家内部における〈われわれ〉意識をもつエスニック集団(エスニシティ)をさす場合,さらに国民国家を形成する以前の〈われわれ〉意識をもつ集団(部族など)をさす場合がある。



御読み頂けばわかるように、言語、生活様式、などの共通点をベースにする「我々」意識がカギであり、「血筋」が主な問題ではありません。

他の方の回答にある費通孝という中国の学者の考え方は、その学者をネットで検索してみたら、中華民国24年に翻訳をしているようですが、上記のような概念は、私の知る限りでも20~30年前には歴史学者・民族学者の中で、ごく一般的な考え方になっています。血筋の問題ではない、というのは中国史においては、春秋時代に蛮族視されていた楚や越の領域が、漢以降は同化していった、というのが明らかなので、相当先行して”血筋の問題ではない”と認識されていたのではないでしょうか。

漢民族のみならず、他の民族についても言えるのは、例えばスコットランド人は、歴史上でわかる限り遡ると、ケルト系の言語を話すブリトン人、同じくケルト系だが別系統の言語を話しアイルランドから移住してきたスコット人、言語系統が不明もしくはケルト系のピクト人、ゲルマン系の言語を話すアングル人の4つを先祖としています。が、現在、スコットランド人という”我々意識”が存在しているから、スコットランドという「民族」と呼べる訳です。これは、血筋を辿れば、歴史上でわかる限りでも、様々な集団を先祖に持つ、現在のギリシャ人やトルコ人についても言えます。日本人も、例えば俗にいう魏志倭人伝の頃には、「われわれ日本人」という概念があったとは考え難いので、この時代に「日本民族」という概念は使えない、って事になります。

血筋の純粋性を問題にしようとしたら、明は、北方民族が漢民族に同化された後なので、純粋な漢民族とは言えませんし、漢の時代を漢民族と呼ぶのだとしても、その中に楚越など春秋時代には蛮族視されていた人達を含んでいますから、最初から「純粋な漢民族」なんて存在しません。
中華民国や中華人民共和国においても、「漢民族」、「ウィグル族」といった、別々の民族意識は存在しています(”中華民族”という概念よりも旧来の区分の方が明らかに強い)から、多民族国家であるのは間違いありません。これを「漢民族の政権」と呼ぶかどうかは、考え方次第だと思います。人口比率では漢民族が大半で政府上層部もそうだから漢民族の国、とも呼べるし、少なくとも仕組上は漢民族が他の民族を支配している訳ではないから、漢民族の政権ではない、とも呼べるでしょう

質問した人からのコメント

2014/2/22 00:15:24

降参 消去法で、漢民族以外を定義し、残りを「漢民族とその近縁」という具合に規定されたように思います。

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olj********さん

2014/2/1900:18:47

個人的には純粋な漢民族の統一王朝は西晋までだと思ってます。
以降は五胡の入り込んだ北朝を主流とした統一政権だし、江南でも土俗民族との交雑が進んでいたと川本芳明さんの本に書いてありました。
血統的に純粋な漢民族はもう存在しない。
なので「漢民族」という場合、西晋以降はシナを中心とした中華思想を持つ人々を、観念的にそう呼ぶのだと思っています。

zuo********さん

編集あり2014/2/1520:23:55

一般には秦、漢(前漢・後漢)、晋、隋、唐、宋、明が漢民族による中国の統一王朝と呼ばれています。

ただ、質問者さんがあげた隋と唐は漢民族以外の王朝といわれる場合もあります。両王朝ともに北魏の武川鎮軍閥(鮮卑族と北方漢民族の混合と認識されています)の流れを汲む事が明白で、更に両王朝ともに鮮卑姓も持っています。隋の皇帝の漢姓は楊ですが、鮮卑姓は普六如ですし、唐も皇帝の漢姓は李ですが、鮮卑姓の大野があります。なので、正確には漢族王朝ではないとも言われます。
北魏、東魏、西魏、北斉、北周と同じく“浸透王朝”の継続と看做される事もあります。もっとも、五胡十六国の北方民族侵入よりすでに400年近くを経過しているので、漢民族、異民族の区別は非常に困難であり、隋・唐ともに“漢民族”として中国を統治していました。

また皇帝家だけでなく、支配階級全般と言うと最初の統一王朝である“秦”も純粋に漢民族かどうかという問題も出てきます。各書には秦(と並んで楚も)の中原諸国との差異や区別が記述されています。兵馬俑の遺跡から出土する遺品などからも、明らかに純粋な漢民族とは違う北方民族の容姿や風俗も分かります。しかし、秦は漢民族の中原の統一国家として中国に君臨しました。

そして実は中国文明の精華と見られる“宋”にも疑惑はあるんですね。宋(趙氏)は五代十国の軍閥の出身です。五代の後唐以後の軍閥には突厥の沙陀部の系統が非常に多いんですね。沙駝部と関係(婚姻や養子縁組)を持たないと権力機構についていけない時代だったんですね。これは有力ではありませんが、非常に説得力のある疑義です。


こうして見ていくと、中国の歴代統一王朝で長期の漢族政権と言える王朝は漢と明だけということになってしまいます(晋は短いので)。中華=漢民族の歴史という中華主義に反する歴史観が生まれてしまいます。それを解消したのが費通孝という民俗学者なんですね。彼は英国のオックスフォード大学で博士号を取得した学者で共産党員ではありません。
費通孝の理論は「漢民族という完成された民族が何千年も前に誕生・存在し、それが現在まで続く漢民族ではない」として「漢民族とは、中原に存在し雑居していた民衆が相互に関連し合い誕生した文明」で「漢民族の文明は周辺民族を引き付け、引き付けられ移住してきた諸民族も元からいた漢民族と融合し、更なる大きな漢民族文明(中華文明)を形作ってきた」としたんですね。つまり「漢民族とは中原を中心とする諸民族諸文明の融合であり、これからも融合し、更なる拡張をする可能性を持っている」としているんです。

費通孝の漢民族(中華文明)理論はおおむね間違っていませんし、歴史の事実も踏まえています。そしてこれに飛びついたのが共産党なんですね。費通孝の上記の理論を使えば、現在の漢民族以外の少数民族(中華人民共和国域内に55個あるとされています)も漢民族に同居・同化し“中華民族”(漢民族の文明を基礎とした中国の民族)になるかもしれない民族とできるんですね。
よって、現在の中華人民共和国は漢族の政権ではなく、“中華民族”(漢民族を中心とした中華文明を形成する諸民族の連合)の政権と呼ばれます。あくまで共産党政権によってですけどね。ものは言いようです。

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