当時は、日本のテニス界は軟式テニスが大半でした。ラケットは当然日本製のカワサキラケットやフタバヤラケットが使われていました。 そうこうするうちにボルグ、マッケンロー、コナーズ、女子ではエバート、ナブラチロワなどが活躍するようになるとともに日本にテニスブームがやってきました。 当然のようにプロが使っているラケット、ダンロップやウイルソンがバカ売れで、海外のプロが使っていない日本のメーカーのラケットは不人気になりました。その後も硬式のラケットはプリンスなど海外のメーカーのものが売れ続けました。マッケンローにあこがれてテニスを始めたプレーヤーにとってはWilsonやDunlopなどのラケットは何となくかっこよく感じ、川崎とか双葉屋といういかにも日本的な名称もブレーキになったようです。米山ラケットは早くからブランドをYONEXと改名して生き残りに成功しましたが、カワサキとフタバヤは資金難から有名プロと契約することもできずに、自然にテニス界から消えていったとだろうと思います。 資金が豊かなミズノは、アディダスからイワン・レンドルを引き抜き、リサ・ボンダーと契約し、YONEXから松岡修造を引き抜いて怒涛の生き残り戦略を展開したのは記憶に残っています。