○・桐箪笥の置き方
桐箪笥は、直射日光や熱、冷暖房機の風を嫌います。
杉・檜・桐等の日本木材は、カビや腐れを自ら防ぐために呼吸をしています。
日本の材木で製作された家具類は、裏側も空気が流れるよう壁から少し(5cm程度)離して設置し、部屋の喚起に注意して下さい。
特に、除湿されたエアコンの風やストーブによる加湿は厳禁です。
○・桐箪笥 使用上の注意
引き出しは必ず両手で金具を持ち、水平に出し入れしてください。
また、いっぱいに引き出すと、抜け落ちてケガをする事があります。
虫害を発見した場合は、早急にお近くの桐箪笥専門店へご相談されてください。
桐たんすに湿ったものを入れないで下さい。着用した着物等はよく乾かしてから収納してください。(内部のカビ等の発生の原因になります。)
汚れた手、濡れた手で触らないで下さい。シミや変色の原因になります。
時々、兆番や引き手金具などのネジ類がゆるんでいないか点検し、ゆるみはじめたらしっかり締め直して下さい。
梅雨時期や冬の時期などは湿気が大変多くなるため、桐たんすの引出しがキツクなる事があります。これは空気中の湿気を桐たんすが吸って、 中の衣類を守っているためですが、対策としてまず部屋に除湿機をかけて頂き、空気中の湿気を取って下さい。
○・桐箪笥 お手入れ方法
日常のお手入れは、少なくとも月に1回は、表面の柾目を柔らかい布で、木目に沿って乾拭きしてください。
その際、家具用ワックスや濡れ雑巾、化学雑巾は使用しないで下さい。
シミの原因となります。(乾拭きのお手入れを怠ると表面にカビが発生する場合があります。)
年に2、3回は中の衣類も陰干しして下さい。
普段はなるべく油単(カバー)をかけておくことをオススメします。シミや傷の外的要因を防ぎます。
年月が経つと、桐箪笥の一部が黒く変色する場合があります。
これは、桐材の部分的特長で、中の衣類等には差し支えありませんので安心してお使いください。
○・桐箪笥 コレだけはやってはやってほしくない事
1・強くこすらない。
桐箪笥に、汚れが付いてしまった場合に、まずやってしまう事として「強く擦ってしまう」場合があります。
桐箪笥の表面の塗装は、簡単に説明すると、粘土状の土を水で溶いたものが塗ってありますので、強くこすると色が落ちてしまい 、ますます目立ってしまう恐れがありますので、絶対に強く擦らないで下さい。
2・濡れたタオルで拭かない。
桐箪笥の表面の塗装は、防水処理がされていますが、完全な防水処理では有りません。
桐材が呼吸するために、塗装は水性塗装ですので濡れたタオル等で拭きますと、塗装が落ち、さらに酷い状態になる場合がありますので 絶対にしないで下さい。(米ぬか研磨もダメです。)
3・力を加えない。
湿気が多い梅雨時期や、湿気の多い部屋に桐たんすを置いておきますと、外気の湿気を桐たんすが吸って大きくなります。
そうしますと、引き出しが開き難くなります。
場合によっては、まったく開かない事がありますが、そのような場合に 無理に力を入れて引き出さないで下さい。
せっかくの、高価な金具が破損する恐れが有ります。
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結論として直射日光を避け、カビの生えない通気の良い場所に桐ダンスを設置する事が大切です。
ご参考として、水戸黄門や時代劇等に桐箪笥が置かれている場所(必ず、部屋の奥位置に設置されています。)をご確認されると良いと思います。
あくまでも、私のご参考意見です。