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――もう一つの「カードの多目的利用」については、いかがでしょうか。

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2016/9/1019:38:16

――もう一つの「カードの多目的利用」については、いかがでしょうか。

上仮屋 先述のとおり、マイナンバーカードでは身分証明書や番号確認の用途以外に、各種サービスを一元化し多目的カードとして活用することが想定されています。例えば市区町村では、これまで印鑑登録者識別カードや図書館の利用者カードなど、さまざまなカードを発行・管理してきました。これらを統合することで、カードの発行・管理にかかる手間やコストを削減できます。住民にとっても、日常生活において多数のカードを持ち歩く必要がなくなります。

上仮屋 利用方法としては、「カードに搭載されたICチップの空き領域に独自アプリケーションを搭載して利用する方法」(カードアプリ方式)と「カードの標準アプリケーションに格納されている電子証明書を利用する方法」(公的個人認証方式)があります(図表3)。

「カードアプリ方式」は、10年以上前から住基カードで実施されているもので、現在120団体が証明書自動交付機や印鑑登録者識別などで利用しています。これを利用する場合、カード管理システムを構築する必要があります。カード管理システムは、地方公共団体情報システム機構(J-LIS)が無償提供する「ICカード標準システム」を利用できます。ただ、番号法の規定に基づき条例の制定が必要で、カードごとにアプリケーションを搭載する作業も発生します。

なお、住基カードでは住民以外の方のカードにアプリケーションを搭載することはできませんでしたが、マイナンバーカードではこれが可能となりました。ICカード標準システムに、新カードAP搭載システム(J-LIS提供)を追加することで対応可能です。市区町村には、図書の貸し出しをはじめ住民以外の方にも提供するサービスが多数ありますが、これらもマイナンバーカードに統合することが容易になるわけです。意外と知られていませんが、これは大きな変化でしょう。これを使って、徳島県や新潟県三条市が職員の身分証への活用を検討しています。

また、マイナンバーカードでは、カード発行前にアプリケーションの事前搭載を可能としました。これにより、アプリケーション搭載のたびに住民に窓口まで出向いてもらう必要がなくなります。また、市区町村にとっても準備が整ったサービスから順次スタートでき、図書貸出窓口などの利用シーンにおいて「マイナンバーカードはお持ちですか。一つにできますよ」と勧誘することもできます。ぜひ、事前搭載を有効に活用していただきたいですね。

――公的個人認証方式については、いかがでしょうか。

上仮屋 今後広まってほしいと考えているワンカード化の“本命”が、「公的個人認証方式」です。これはマイナンバーカードに搭載されている「公的個人認証サービス」の電子証明書を利用して本人確認を行うものです。さまざまな方が利用する、さまざまなサービスの特性に応じて、暗証番号を不要とする方法(PINなし認証)や、電子証明書を直接読み取る方法を採用することも可能です。

これまで公的個人認証サービスの利用は行政機関等に限られていましたが、公的個人認証法の改正により今年1月からは民間事業者でも利用できることとなりました。また、厚生労働省では、マイナンバーカードに健康保険証の機能を持たせ平成30年4月から使えるよう検討を始めており、公的個人認証方式はあらゆるサービスで活用できる可能性を秘めているといえるでしょう。

この方式を利用する場合、条例制定やカードへのアプリケーションの搭載は不要です。その点ではカードアプリ方式よりも魅力的といえますが、一方で課題もあると考えています。まず、J-LISのサーバーと接続して電子証明書の失効状態を確認するため、「情報セキュリティーの確保」が重要になることです。もう一つが「コスト」の問題で、特に電子証明書の有効性確認に利用するOCSPクライアントソフト(※)が比較的割高であることが挙げられます。

これらを解決するために、昨年から「コンビニ交付サービスの基盤を地方共同で活用する仕組み」をJ-LISとともに検討しています。具体的には、OCSPクライアントソフトと同様の機能を有する証明書交付センターに、市区町村がLGWANを介して接続するというものです。これによりセキュリティーを確保できるとともに、システムを共同利用することで導入・運用コストの大幅な削減が可能になると考えています。

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