ここから本文です

もし、男性が女性ホルモンを投与し、途中でやめたとしたら、以前より男性ホルモン...

marozyanayaさん

2017/8/2220:00:05

もし、男性が女性ホルモンを投与し、途中でやめたとしたら、以前より男性ホルモンが増えてしまうなんて事はあるのでしょうか?

私は男性としては華奢なほうで、中性的でいたいのです。できれ

ば胸も欲しいし、女性化したいのですが。

長年服用してやめた場合は、どちらのホルモンもない状態になるため、継続するべきというのはわかりましたが、そこまでいかず、もし数ヶ月でやめた場合、服用前より男性ホルモンが増えてしまったりすることがあるのでしょうか?

どうかご教授お願いいたします。

閲覧数:
217
回答数:
1
お礼:
100枚

違反報告

ベストアンサーに選ばれた回答

eurydiceayuさん

編集あり2017/8/2316:19:46

『長年服用してやめた場合は、どちらのホルモンもない状態になるため、継続するべきというのはわかりましたが、そこまでいかず、もし数ヶ月でやめた場合、服用前より男性ホルモンが増えてしまったりすることがあるのでしょうか?』

精巣(睾丸)は再び活性化しテストステロンを分泌して、体が元に戻ろうとするでしょう。

多分ネットで女性化に関する記事や投稿などを読まれたのだと思いますが、、、大抵は卵胞ホルモン摂取で何故、精巣が機能しなくなるのかまでは説明されていないでしょうね。。

精巣や卵巣は「性線」で、これは脳下垂体が「性線刺激ホルモン」を分泌する事により活動をコントロールしています。
この性線刺激ホルモンはLH(黄体化ホルモン)とFSH(卵胞刺激ホルモン)に分けられますが、精巣のテストステロン分泌は主にLHが関与し、FSHは間接的に関わっています。
なのでこのLH・FSHを脳下垂体が分泌するのを抑制できれば、精巣の働きが低下し、テストステロンを始めとする男性ホルモン分泌も抑制可能という事になります。

そして女性化トランスをしようとした場合で重要なポイントは、「テストステロン値を女性基準値並みに抑える事」になります。
その一番確実な方法は精巣の摘出手術です。
要するに「去勢」手術です。
テストステロンを分泌する器官を除去すれば二度と戻りません。

ですがこれは全く不可逆な上に、いきなりテストステロンが下がるので心身への負担が大きいのです。
男性体の方がテストステロンを下げると大抵は「うつ」の症状が現われるんです。
その症状の重さは人其々です。
軽く済む人もいれば、入院が必要なほどに悪化する人も。
なので通常は卵胞ホルモン注射などによって、精巣を外科的に摘出する事なく精巣の働きを抑制しテストステロンの分泌を抑え、体を慣れさせます。
この時の卵胞ホルモン注射によって精巣の働きが抑えられる仕組みに、先ほど書いたLH・FSHが深く関係します。

先ほどLH・FSHは脳下垂体が分泌すると書きましたが、その脳下垂体も脳の「視床下部」が分泌するGnRH(性線刺激ホルモン放出ホルモン)がコントロールしています。
そして視床下部がGnRHを産生する仕組みを、同じ視床下部にある「キスペプチンニューロン」がコントロールしています。

流れ的にややこしいので略図でまとめます。

※【】は各器官や特定の細胞を示します。《》はホルモンなどです。

【視床下部のキスペプチンニューロン】
《キスペプチン》

【視床下部】
《GnRH》

【脳下垂体前葉】
《LH・FSH》

【性線(精巣または卵巣)】
《アンドロゲン》《エストロゲン》《プロゲステロン》

最終的な性線は男性の場合は精巣ですが、女性の場合は卵巣です。
卵巣が分泌するホルモンは卵胞ホルモンと黄体ホルモンです。

それで、一番最初の「キスペプチンニューロン」が《キスペプチン》を放出するきっかけが、性線が分泌する男性ホルモンや、女性ホルモン(卵胞ホルモン、黄体ホルモン)です。

つまり、一番最後が一番最初に戻って一周ぐるりと連鎖しています。

【性線(精巣または卵巣)】
《アンドロゲン》《エストロゲン》《プロゲステロン》

【視床下部のキスペプチンニューロン】
《キスペプチン》

このキスペプチンニューロンが、血中のアンドロゲンやエストロゲンの「性ホルモン」を検知して、キスペプチンの放出をコントロールします。
そのコントロールは、「性ホルモンが少なければキスペプチンを放出」「性ホルモンが多ければキスペプチンは放出しない」といった様に、逆に作用する仕組みになっています。

なので、血中のエストロゲン濃度を一定量以上に保つと、キスペプチンニューロンはそれを検知してキスペプチンを放出しなくなります。
その結果、視床下部はGnRHの分泌を抑制し、LH・FSHも分泌量が下がり、精巣の活動が抑えられます。
(こういった制御を「ネガティヴフィードバック機構」と言います)

MtFが女性化トランスの為にホルモン治療で卵胞ホルモン注射をするのは、上記の仕組みを利用して精巣の活動を停止させて、同時に脂肪や筋肉の分布を女性的に変化させる事を目的にしているんです。

ですが個人の方が書くブログ記事などはホルモンの流れやニューロンや受容体については殆どご存知ないまま書かれるので、ホルモン剤を市販の薬と同じ様に捉えがちに。
その為に誤解も生じ易いのです。
又、神経細胞の「ダウンレギュレーション」も殆ど語られる事がないので、「ホルモン剤を飲み続けているのに男性ホルモン値が戻って来た」と慌てる事も。
単にダウンレギュレーションの現象なので、ホルモンバランスの周期を取り戻せばテストステロンはまた下がります。
(ダウンレギュレーションについてはご質問の趣旨とは外れますので、ここでは詳しい説明は省きます)


総括すると、ご質問の
『もし、男性が女性ホルモンを投与し、途中でやめたとしたら、以前より男性ホルモンが増えてしまうなんて事はあるのでしょうか?』

はい。
精巣は男性ホルモンを分泌する様に戻るでしょう。
ただ、以前より増えるかどうかはLH・FSHの分泌量次第です。
理由は今まで上で書いたホルモンの仕組みの通りです。

実際に2年間ほど女性ホルモン注射を行なっていた方が、精神的な事で精神科に長期入院をして女性ホルモン摂取を完全にやめた結果、血中テストステロン濃度が通常男性並みに戻った例があります。
萎縮していた睾丸も元の大きさに戻ったそうです。
(但し、精子に異常がないかどうかまでは確認されていません)

貴方の場合がどうなるのかは断定的に言う事は出来ませんが、もし今現在の状態を検査なさっていれば、少なくとも今の状態までは戻ると思います。
(造精機能や妊孕能については解りません)

それから、
『どちらのホルモンもない状態』というのは、精巣の摘出をしていなければ一時的なお話しです。
精巣が活性化すればホルモンを分泌します。
但し男性ホルモンですが。

一方、外科手術で精巣摘出した場合には性ホルモン不足にはなります。
ですが、それが耐えらないかどうかは人其々です。
要するに内分泌的には閉経女性と同じ状態ですので、生きられない事はありません。
ただ、更年期症の様な症状が現れたり骨粗鬆症になる事も。
それは人によりますね。

そしてご質問の本質的な事にお答えすると、トランスする訳でもなく「中性的でいたい」となると、女性ホルモン剤の摂取はお勧めしませんね。。
理由は上で書いた通り、ホルモン剤が通常の薬剤とは性質が異なるものだからです。

人間の体の細胞間の「信号」を外部から阻害したり与えようとするものですので、コントロールが難しいのです。
毎日の様に血液検査して血中ホルモン濃度を測定できるのなら話しは別ですが、普通はそんな事は出来ないでしょう。
なので副作用の割に効果がないか、過剰摂取で当初の思惑と外れるなどの事になると思います。

又、男性の生殖機能が殆ど機能しなくなる事があります。
性欲が殆どなくなる事も。
そういった部分で、そうならない様に「調整」するのは非常に難しいでしょう。


貴方が何を摂取するのでも別に構いませんが、熟慮なさった方が良いでしょう。

(わたしはMtFです)

質問した人からのコメント

2017/8/25 22:21:48

多くの疑問を解決できる大変丁寧なご回答に感謝いたします。
できる事ならば女性化したいのですが、生活的な面で完全な女性化はまだ難しいだろうなというのが現状です。これについては熟考すべき事と心得ています。
でも多くの方がその壁に立ち向かって、理想の自分であろうと努力なさっている事とも思います。
悔いなく、より良い答えを得られるよう、自分がどうありたいか考えていきたいと思います。
貴重な回答有難うございます

あわせて知りたい

みんなで作る知恵袋 悩みや疑問、なんでも気軽にきいちゃおう!

Q&Aをキーワードで検索:

Yahoo! JAPANは、回答に記載された内容の信ぴょう性、正確性を保証しておりません。
お客様自身の責任と判断で、ご利用ください。
本文はここまでです このページの先頭へ

「追加する」ボタンを押してください。

閉じる

※知恵コレクションに追加された質問や知恵ノートは選択されたID/ニックネームのMy知恵袋で確認できます。