質問1.A
まず、iDeCoへ拠出する掛金は、全額所得控除(小規模企業共済等掛金控除)の対象となる。たとえば、年間所得400万円の人(所得税率20%・住民税率10%)が毎月2万円を積み立てた場合、年間で7万2,000円(=2万円×12月×30%)分の所得控除を受けることができる。
質問2.A
イデコの受け取り方法は一括で受け取る方法(一時金)と、分割して受け取る方法(年金)の二種類があり、どちらかを自分で選択することができます。
また、その両方を併用することもできます。退職金制度がない、あるいは受取額が小額なら基本的には一時金。
そうでないなら、年金としてまたは年金+一時金の併用で受け取るのがおすすめとなります。
受取方法には以下のような種類がありますので、ご自身の老後の生活設計に合わせてご検討ください。
① 一時金として一括で受け取る受給権が発生する年齢(原則60歳)に到達したら、70歳に到達するまでの間に、一時金として一括で受け取れます。
② 年金として受け取る個人型確定拠出年金を年金で受け取る場合は有期年金(5年以上20年以下)として取り扱います。 受給権が発生する年齢(原則60歳)に到達したら、5年以上20年以下の期間で、運営管理機関が定める方法で支給されます。③ 一時金と年金を組み合わせて受け取る受給権が発生する年齢(原則60歳)に到達した時点で一部の年金資産を一時金で受け取り、残りの年金資産を年金で受け取る方法を取り扱っている運営管理機関もあります。
従って受け取り期間は有期内で任意で設定できます。
質問3.A
加入時に考えておきたい理由が、証券会社によって受け取り期間が変わるからです。
人気の高いSBI証券は、年金受け取りは「5年または10年」となっています。
受け取り方は、年1回、年2回、年4回、年6回の4種類から選ぶことができます。
大和証券は、最長20年を選ぶことができます。受け取り方は、年1回、年2回、年4回、年6回の4種類から選ぶことができるのはSBI証券と同じですね。
楽天は、年金の受け取り方はかなり柔軟です。
「5年」~「20年」の設定期間のなかで1年刻みで選択できます。
年1回、年2回、年3回、年4回、年6回、年12回と6パターンから選ぶことができます。
質問4.A
iDeCoを分割(年金)で受け取る場合は、受給期間中も年金資産をiDeCo口座で管理するため、口座管理手数料を支払わなければならない。口座管理手数料は運営管理機関によって異なるため、受取期間中にどれくらいのコストになるのかは比較して確認しておきたいものだ。
また、年金を受け取るたび、給付手数料(りそな銀行の場合は、振込の都度432円)がかかる。受取回数を減らして、少しでも負担を減らす工夫も必要だろう。1回あたりの手数料の金額は小さくても、長い目で見ると想像以上に負担が大きくなる可能性があるため、注意が必要だ。
質問5.A
手数料をみると、年金と一時金のどちらの場合でも、給付に際して432円(税込)の給付事務手数料が掛かる。これは、給付の都度、給付金から引き落とされるため、受け取り回数が多いほどかさむ。加えて、年金として受け取る場合、受け取りを待つ未支給の年金資産には、引き続き口座管理手数料が毎月掛かる。次に、課税については、受け取り時の税控除と、運用中非課税の各々の損得を比べる必要があるだろう。
従って一時金の方が手数料も然り、一時金受け取りでの退職所得控除の方が手厚く、一時金の受け取りを選ぶと全額非課税になる人が多いと思われる。