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鳴子って、強酸性と強アルカリの温泉がなんで同じ敷地から同時に湧いているのです...

the********さん

2018/5/3020:28:13

鳴子って、強酸性と強アルカリの温泉がなんで同じ敷地から同時に湧いているのですか?


滝の湯とうなぎ湯ですが、10メートルも離れてない、同じ敷地から酸性とアルカリの温泉が同時に湧いて

いるのが不思議です

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unt********さん

2018/6/412:45:35

酸性硫黄泉の「滝の湯」は江戸時代以前から自然湧出していた伝統の源泉で、地下数メートルの非常に浅いところで温泉が生成されています。

一方、同じ敷地内から湧出するゆさや旅館の「うなぎ湯」は、弱アルカリ性の含芒硝食塩- 硫黄泉です。水素イオン指数はpH8.2ですので「強」アルカリ性温泉(pH10以上が条件)には該当しませんが、しっかりしたアルカリ性の温泉には違いありません。
「うなぎ湯」は地下約90メートルから源泉を汲み上げています。

酸性泉は地下数メートルの浅い所、アルカリ性泉は地下90メートルの深めの所に湧いているという深度の違いで、異なる泉質になっていると推定されています。



鳴子温泉は、鳴子火山群という活火山を熱源とする火山性の温泉です。

火山活動で地下からマグマが上昇すると、周囲の地下水は熱せられ、高温高圧の地下で100℃を遥かに上回る超高温の熱水になって、周囲の岩石の成分や、マグマ自体に含まれる成分を大量に溶かしこみます。

高温高圧下の熱水は超臨界流体(気体と液体の区別がつかない)という不安定な状態から、地上に向けて上昇していくと温度と地圧が下がり、比重の軽い気体と、重い液体に分離します。


気体はいわゆる火山性ガスで、水蒸気以外は比較的水に溶けにくい硫化水素ガス、亜硫酸ガス、二酸化炭素を主成分とします。
この火山性ガスは比重が非常に軽いために火山の標高の高い所まで上昇していきます。地表近くに十分な水脈が無ければ、高温の火山性ガスとしてそのまま地表に出てしまいます。俗に「地獄」と呼ばれる噴気地帯で、箱根の大涌谷や那須の地獄谷などが有名ですが、鳴子にも鬼首地区に地獄谷と呼ばれる噴気地帯があります。
しかしこの火山性ガスが、運良く地下の浅い所に浸透した雨水起源の地下水とぶつかると、酸性泉や白濁する硫黄泉(硫化水素泉)になるのです。火山性温泉特有の個性の強い泉質になるので、ファンの多い温泉です。


一方比重の重い液体の方は、地下深い所に滞留します。超高温下ではケイ素や鉄も溶けていますが、温度が下がるとこれら難溶性の物質は固体に戻って温泉水から分離し、塩化ナトリウム(食塩)・硫酸ナトリウム(芒硝)・炭酸水素ナトリウム(重曹)を主成分とする水溶液になります。
この水溶液は、水素イオン(これが含まれると溶液は酸性になります)を火山性ガスの方に放出しているため、基本的な液性はアルカリ性を示します。

これが断層など地表への出口に沿って湧出したのが、火山性の食塩泉や芒硝泉、重曹泉です。多く弱アルカリ性を示し、概して高温ですが肌に優しい泉質なのが特徴です。
火山性ガス起源の酸性泉より比重の重い液体(水溶液)が下に沈んで湧出した温泉のため、標高の高い地点に湧く酸性泉より標高が低い山麓に湧出する傾向があります。


多くの火山性の温泉地では、山上の標高の高い所に酸性泉や硫化水素泉が、それより低い山麓に中性~弱アルカリ性のナトリウム泉が分布するという鮮明な対比が見られます。
【霧島】(山上)硫黄谷・林田・新湯ー(山麓)丸尾等
【雲仙】(山上)雲仙ー(山麓)小浜
【別府】(山上)明礬・塚原・堀田ー(山麓)鉄輪・亀川・観海寺
【乗鞍】(山上)乗鞍高原ー(中間)白骨ー(山麓)平湯・中の湯
【信州高山】(山上)七味・五色・奥山田ー(山麓)山田・蕨
【箱根】(山上)大涌谷・姥子ー(山麓)宮ノ下・底倉・湯本等
【塩原】(山上)元湯・新湯ー(山麓)箒川沿い(塩釜・福渡・古町等)
【吾妻山】(山上)土湯峠・高湯・姥湯等ー(山麓)土湯・小野川等
【栗駒山】(山上)須川・泥湯・川原毛ー(山麓)温湯・小安峡等
【ニセコ】(山上)五色・湯本ー(山麓)昆布・新見



鳴子の「滝の湯」と「うなぎ湯」の泉質の違いも、火山起源の温泉が、深度の浅い地点で火山性ガスによる酸性泉に、深い所で弱アルカリ性のナトリウム泉に分離して湧出したものと説明できます。


…と、理屈を申し上げれば以上のような「標高差によるもの」にはなるのですが、しかし現実には、火山性酸性泉の湧く地点の真下を深く掘れば必ずアルカリ性の温泉を掘り当てられる、というほど単純なものではありません。
普通は上記の温泉地のように、単なる標高差だけでなく横に面的な広がりがないと、泉質のまったく異なる温泉が湧くものではないのです。

鳴子のように、まったく同じといってよい地点で、しかもわずか90メートル程度の標高差で対照的ともいえる泉質の温泉が湧く例はほかにありません。この滝の湯とうなぎ湯以外にも、狭い範囲に泉質の異なる多彩な温泉が湧出する鳴子は、まさしく奇跡のような温泉地であり、こんな温泉地は北海道にも九州にもありません。

質問した人からのコメント

2018/6/5 10:32:49

温泉の詳しい説明ありがとうございます

温泉の湧く深さや高度によってもそんな違いがあったのですね

鳴子が全国でも珍しい温泉地なのがわかりました

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gin********さん

2018/6/121:50:07

湯脈が非常に複雑に絡み合っていて、近い場所であっても全く別の源泉の湯脈に当たる為と考えられていますが、実際の所、色々な研究がされていますが鳴子については解明はされていないのが現状です。

元々鳴子温泉が誕生するきっかけとなった鳴子火山群の噴火はかなり長い事続いたそうでして、当時の記録から色々推察すると結論としては「元々色々な湯脈を持っていた土地が、段階的に火山群のそれぞれの噴火が起きた事で丁度鳴子近辺に多種多様な湯脈が集中して移動した」というようなもので、結局の所、非常に稀な偶然ではないかとされています。

地元民です。

ton********さん

2018/6/105:52:15

不思議では無いですよ。温泉掘削の知り合いが居ますが、掘るに当たり感が頼りみたいです、大体のとこでも管を通すのに数センチを何回も刺してやっと出てきたり、数センチで緩い湯が出てくるらしいです、一回差し込むのに何百万も掛かるから、余り予算の関係で出来ないので、上手な方、下手な方がいるらしいです。

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