地理的な定義は、国益には関係ない、と言う事ですね。 カスピ海を「湖」と見るか「海」と見るかの議論は、沿岸国の間で長年続けられてきましたが、これは国際慣習法上の扱いの違いが原因です。海なら、沿岸国は海岸長を基準に権利を分割できますが、湖なら接する距離に関係なく沿岸国の共有資源と見做されるからです。沿岸国のうちもっとも海岸線が短いイランが、「海」とすると獲得できる権益が減るという立場で、他国の「海」とする意見に反対していたのですが、世界的に孤立させられたイランが妥協する形で、一昨年に「海」で意見がまとまりました。 日本もあまり人の事は言えません。どうみても人が住めない岩でしかない沖ノ鳥島を、EEZ確保のために島だと言い張って、それを認めない中国や韓国ど対立していますよね。そして、そういう中国は南シナ海の岩礁で日本と同じ主張をし、韓国も海面下の暗礁を島だと言い続けています。結局どこも、理屈や自然科学などより、国益が大事なんですよ。