ゲーミングPCと性能差がない訳では無く、アプローチ方法が違うという事です。
ゲーミングPCは個々のパーツに予算を掛けただけ、カタログスペック上は上等なものが組みあがります。ただし、カタログ上の理論値のスペックは絶対に出ません。
汎用機として多種多様な用途に供する関係上、全ての機能をゲームに向ける事はできず、パーツやシステムに潜んでいるボトルネックによって実行性能が制限されるからです。
PS5では専用のカスタムSSDを採用し、それに合わせて専用設計する事でボトルネックを悉く潰し、実行性能を高めています。ストレージからのデータ転送速度はハイエンドPC以上と言われています。
極端な例えになりますが、
PC:演算能力200、データ転送速度80(毎秒)
PS5:演算能力150、データ転送速度140(毎秒)
この場合、演算能力ではPCが優れていますがデータ転送速度が遅いため、能力を持て余すことになります。余力があるのでフレームレートや解像度を上げる事ができますが、データ転送速度が遅いためにテクスチャーの解像度を落としたり、ゲーム内にロードするポイント(イベントなど)を仕込む必要があります。
逆にPS5はデータ転送速度が速く、常に必要なデータをロードすることが可能なため、ピーク性能に近い処理を維持する事ができます。データとしては重いテクスチャーを利用する事もできるため、グラフィック自体もPCより向上する可能性があります。ただし、演算能力自体はPCに及ばないため、フレームレートや解像度では劣る可能性があります。