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平家物語の『能登殿最期』のところの口語訳を教えて下さい。 できれば、今日中に...

shi********さん

2009/2/820:12:56

平家物語の『能登殿最期』のところの口語訳を教えて下さい。
できれば、今日中にお願いします。

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fro********さん

2009/2/920:22:53

『能登殿の最期』
【訳】
だいたい能登守〔平〕教経の矢の前に立ち向かう者はいなかった。
矢数のある限りを射尽くして、今日を最後とお思いになったのであろうか、
赤地の錦の鎧直垂に、唐綾縅の鎧を着て、
いかめしい作りの大太刀を抜き、白木の柄の大長刀の鞘をはずし、
左右の手に持ってなぎ倒して回られると、面と向かって立ち向かう者はいなかった。
多くの者たちが討たれてしまった。
新中納言〔平〕知盛は、使者を送って、
「能登殿、あまり罪を作りなさるな。そんなになぎ回ったからといって、
よい敵であろうか、いや、そうでもあるまいに。」とおっしゃったところ、
「それでは、大将軍〔源義経〕に組めというのだな。」と理解して、
太刀や長刀の柄のつばもと近くを握って、
源氏の舟に乗り移り乗り移りして、わめき叫んで攻め戦った。
判官〔義経〕を見知っていらっしゃらないので、
武具がよい武者を判官かと目をつけて、駆け回る。
判官もすでに気づいていて、教経の正面に立ち向かうようにはするが、
あれこれ行き違うようにして能登殿とはお組みにならない。
しかし、どうした拍子だったのだろうか、
判官の舟に乗りあたって、それっと判官を目がけて飛びかかるので、
判官はかなわないとお思いになったのであろうか、
長刀をわきにはさんで、味方の舟で六メートルほど離れているのへ、
ひらりと飛び乗りなさった。
能登殿は、早業は劣っておられたのであろうか、
すぐ続いては飛び乗りなさらない。
今はこれまでとお思いになったので、
太刀・長刀は海へ投げ入れ、甲も脱いでお捨てになった。
鎧の草摺をちぎり捨て、胴だけを着て、
髪の結びが解けた乱れ髪の姿になり、大手を広げてお立ちになった。
総じて周囲を威圧して人を寄せつけない様子に見えた。
恐ろしいなどと言うどころではない。
能登殿は大声を上げて、
「我はと思う者どもは、近寄って教経と組み討って生け捕りにせよ。
鎌倉に下って、〔源〕頼朝に会って、
一言ものを言おうと思うぞ。寄って来い、寄って来い。」
とおっしゃったが、寄って来る者は一人もいなかった。

さて、土佐の国の住人で、
安芸郷を領有していた安芸の大領実康という者の子に、
安芸太郎実光といって、三十人力の力を持っている大力の剛勇の者がいた。
自分に少しも劣らない家来一人、弟の次郎も人並みはずれた剛の者である。
安芸太郎が、能登殿を見申し上げて申したことには、
「どんなに勇猛でいらっしゃっても、我ら三人が組みついたなら、
たとえ背丈が三十メートルの鬼であっても、
どうして組み伏せられないことがあろうか、いや、ありはしない。」と言って、
主従三人小舟に乗って、能登殿の舟に押し並べ、
「えい。」と言って乗り移り、
甲の錣を傾け、太刀を抜いて並んでいっせいに討ってかかる。
能登殿は少しもお騒ぎにならず、
まっ先に進んで来た安芸太郎の家来を、
裾と裾とが合うほど引き寄せて海へどっと蹴込み入れなさる。
続いて寄って来る安芸太郎を左手のわきに取ってさしはさみ、
弟の次郎は右手のわきにさしはさんで、一回ぐっと締めて、
「さあ、きさまら、それではおまえたちが、死出の山を越える供をせよ。」
と言って、生年二十六歳で海へさっとお入りになった。 (巻十一)

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