ベストアンサー
もしフィルムがあるならフィルムからのスキャンが理想的ですが、フィルムがない前提のお話ですよね? 印画紙サイズやスキャナーの仕様によっても変わってくる話ですが、単純比較ではスキャナーの方が歪みが発生しづらいので簡単に良い結果が得られます。 しかし、スキャナーには欠点もあります。印画紙が光沢タイプの場合はスキャナーのガラス面と密着することによって濃度ムラやモアレが発生することがあり、これが結構厄介です。これを防ぐには、印画紙とガラス面との間につや消しシートを挟むか、印画紙をガラス面から浮かして平面を保つような治具を作る必要があります。 つや消しシートを使えば簡単にモアレの発生を防げますが、画質は劣化します。 ガラス面から浮かした場合はセンサーからの距離を校正する機能が備わっているスキャナーが必要になります。業務用であればだいたい大丈夫だと思いますが。 もちろん、ガラス面に直接置いた場合でもうまくスキャンできる場合もありますので、とりあえずは試してみてからの判断ですね。 スキャナーでうまくいかない場合はカメラで撮影することになりますが、まず気を付けるべきことは、印画紙が完全に平面になるように設置すること。印画紙は単体だとどうしてもカールしていますから、それを抑える必要があります。印画紙が傷んでもよければ、アクリル板などにスプレー糊で貼ってしまえば完全な平面になります。それができない場合はガラス板で押さえれば簡単ですが、そうするとスキャナーと同じ問題が発生してしまいます。四方から引っ張っる治具を作るのが安全確実ですが、結局スキャナーと同様の大仕事になってしまいます。 そして、最も基本的なことですが、カメラの光軸が印画紙面に対して直角になるように設置します。これは方眼紙を撮影してみれば確認できますが、簡単なようで結構難しい作業になります。 撮影時はISO感度を最低値にしましょう。ISO感度値が高いと無駄にノイズが増えます。また、ズームレンズですとどうしても収差が発生してしまいますので単焦点レンズを使います。Raw現像で収差補正もできますが、完璧とは言えない場合もありますので、できるだけ撮影時点で劣化の原因を取り除いておくに越したことはありません。 ライティングについては、印画紙面には均等に光を当てることと、印画紙の光沢に映り込みのないように気を付けます。 均等に光が当たったかどうかはグレーボードを置いて試し撮りして、それをパソコン(Photoshopのスポイトなど)で調べることで確認できます。外光が入る場合は、色温度ムラにも注意してください。 映り込みの確認は、光沢のある黒い板(アクリル板)などを撮ってみれば確認できます。 スキャナーでもカメラでも、印画紙面に付着したゴミが結構写り込みます。ゴミはブロアー程度では満足に取れません。クリーンルームで作業できれば理想ですが、なかなかそういう訳にもいかないと思います。普通の部屋でも集塵機能のある空気清浄機を常時運転しておけば多少は改善されます。 それでも、最終的にはPhotoshopなどでゴミ取り作業をする必要に迫られるのは折り込んでおきましょう。 以上、ご参考になれば。
質問者からのお礼コメント
とても詳しくご回答いただきありがとうございます。参考にさせていただきます!
お礼日時:2020/11/27 15:32