大陸間弾道ミサイルの迎撃実験が成功したというニュースがありましたが、
大陸間弾道ミサイルの迎撃実験が成功したというニュースがありましたが、 イージス艦からのSM3ミサイルによる迎撃実験は既に何年も前に成功していると思いますが、今回のミサイルがまた別物なのでしょうか? 以前も日米共同開発のミサイルだったと記憶しております。
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ベストアンサー
今回実験したミサイルは同じSM-3でも「ブロック2A」というミサイルです。 SM-3ミサイルは初期型のSM-3からブロック1A、ブロック1Bと進化してきました。そして最近実験されているのがブロック2Aです。 同じSM-3ですが、ミサイルの胴体がかなり太くなり、もはや新型と言ってよいくらいの進化を遂げています。 https://obiekt.up.seesaa.net/image/SM3block2b.jpg そしてこのブロック2Aから日本もノーズコーンなどの開発で参加しています。 SM-3全体での実験は今まで40回行われ、32回成功しています。ブロック2Aでの実験は4回中2回成功。 http://blog.livedoor.jp/nonreal-pompandcircumstance/archives/50762334.html 全体では約80%という高い命中率です。 (ちなみに10回中1回でも成功したら成功と回答されている方がいますが、そんなことはありません。一回でも失敗したら失敗と発表しています。ちゃんと発表内容を見ましょう) ただ今までの実験で標的としていたのは「IRBM中距離弾道ミサイル」つまり中国、北朝鮮から日本やグアムに届くくらいの中距離を飛ぶミサイルです。 なぜなら元々SM-3は中距離弾道ミサイルを迎撃するために開発された迎撃ミサイルだからです。 中露や北朝鮮からアメリカを攻撃する大陸間弾道ミサイルICBMの迎撃はGBIという専用の迎撃ミサイルが開発されています。 https://ja.wikipedia.org/wiki/GBI_(%E3%83%9F%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%AB) しかしGBIの実験はあまり成功しておらず、GBIを補助する目的で「SM-3にもICBMの迎撃能力をもたせよう」というのが今回の実験なのです。 アメリカ本土を防衛する際、まずGBIが迎撃し、それを突破したミサイルをイージス艦のSM-3ブロック2Aが迎撃するという形になるんでしょうね。
質問者からのお礼コメント
ご紹介頂いたサイトを拝見いたしました。 同じSM3でも種類がいくつもある事を知りました。 大変勉強になりました。 どうも有難う御座います。
お礼日時:2020/11/24 13:12