第一の不完全性定理「いかなる論理体系に於いても、その論理体系によって作られる論理式の中には、
第一の不完全性定理「いかなる論理体系に於いても、その論理体系によって作られる論理式の中には、 証明することも反証することも出来ないものが存在する」 第二の不完全性定理「いかなる論理体系でも無矛盾であるとき、その無矛盾性をその体系の公理系だけでは証明出来ない」 このゲーデルの超数学「不完全性定理」の壁を打ち破った、ゲンツェンによる自然数論の「無矛盾性証明」とは、どのようなものでしょうか。 最強の矛と盾? わかり易く丁寧に説明して下さい (*^^*)/
ベストアンサー
打ち破っていません。ヒルベルトの有限の立場の形式化とされている体系としてPRA(原始帰納的算術)があります。ペアノ算術PAはPRAを含んでいる(正確に言えばPRAの論理式からPAの論理式への適当な翻訳が存在する)ので、不完全性定理よりPRAはPAの無矛盾性を証明できません。ゲンツェンは、PRAに対し「ε0(ω^α=αを満たす最小の順序数α)までの超限帰納法」を付け加えることで有限の立場を拡張すれば、その中でPAの無矛盾性が証明できる、ということを証明したのです。これは不完全性定理を打ち破っているわけではありません。
質問者からのお礼コメント
わかり易く丁寧な御説明ありがとう御座いました☆
お礼日時:2020/12/1 18:52