錆びる、といった理由でステンレスを躊躇する声を初めて聞きました。 質問者様宅の水回り（キッチン、トイレ）や料理機具、食器などは錆びているでしょうか。 これと言った特別なメンテナンスをしなくても錆びませんよね。 時計に使われる主なステンレスはそれらよりも上等な、医療用のメスなどに使用される316Lステンレスです。 鉄に配合されたクロムは表面に不動態皮膜を作る性質があるため、日常的に酸素にさえ触れていれば、ステンレスが錆びることはまずありません。 腕時計を屋外に野ざらしにすれば別ですけどね。 機械式時計は、止まっている状態が普通です。 工業製品としては、自転車と同じだとお考えください。 もちろん、半年に1回しか乗らないよりは、毎日乗ってあげた方が調子はいいでしょうが、基本的には必要な時だけ使えばいいのです。 手巻き時計を考えれば分かり易いでしょうか。 最後に、ビクトリノックスというメーカーですが、機械式時計の製造に参入してから僅か数年の経験しかありません。 時計メーカーではないため、エタやセリタの機械を購入して組み立てています。 今後はエタの機械が入手困難になるため、セリタが中心になると思いますが、セリタはエタのジェネリックですから、そう心配することはないでしょう。 しかしどうでしょうか、前に述べた理由（経験が浅い）からも、もしもムーブメントに不備が起きた場合には、機械一式を総入れ替えする可能性があります。 ビクトリノックスと同じような価格では、ミドーやティソが80時間のパワーリザーブでクロノメーター（日差−4秒〜＋6秒以内のスペック）の製品をラインナップしています。 どちらもスウォッチ（世界一の時計グループ）の傘下で、エタも同グループです。 スウォッチグループの製品に平行差別はありませんから、これらの製品なら正規品でなくても、高額なオーバーホール料金をメーカーにふっかけられることはありません。 参考までに...