教員免許を持たずとも、私立学校の教師になれた実例はありますか?
教員免許を持たずとも、私立学校の教師になれた実例はありますか? 小学校、中学校、高校の教師になるには教員免許が必要ですよね、国公立の学校ならば確実に必要であると法律に定められていると聞きました。 ですが、私立小学校、私立中学、私立高校では、実は教員免許を持たずとも、教師として採用されることは理論上は可能であると聞きました。 以前話題を呼んだコミックやドラマの「GTO」でも、主役の鬼塚が教員免許を持っていなかったけれども、私立中学の理事長の強い意向で教師にならせてもらえていました。 ですがどうなのでしょう、戦後の日本で教員免許を持っていない方が、私立学校の理事長や校長の強い意向で、実際に教師にならせてもらえたということはあったのでしょうか? それとも皆無ですかね? あくまでフィクションの世界の出来事に過ぎないのでしょうか。 私立学校に詳しい方など、ぜひ皆様のご意見をお聞かせください。
ベストアンサー
厳密に言うと、私立も公立も、どちらも教員免許無しで教師になる事は可能です。 教員免許は確かに原則必要です。 が、制度的な物として「臨時免許」「特別免許」「免許外教科担任制度」「特別非常勤講師制度」「助手」という物があります。 まず臨時免許ですが、これは正しくは教員免許を持って居ます。 が、この免許、発行条件が珍しくて・・・ まずは学校で教員に欠員が発生する必要があります。 その上で、その免許保持者を募集したけど集まらない場合があります。 その時に限り、その学校の校長などが誰かを教育委員会に推薦する事が出来ます。 その推薦された人は、推薦状やら学歴(高卒以上であればOK)などを書類審査され、OKだった場合には3年間限定でその都道府県内でしか使用出来ない臨時免許と言う物が発行されます。 あくまでも3年間の間に正式な免許保持者を見つけろ。というような意味合いの物になります。 続いて特別免許ですが、こちらは学校長の推薦が居るのは臨時免許と一緒ですが、欠員が必要な訳ではありません。 例えばノーベル賞を取った人が居て、その人に理科を教えて貰いたい。とか、オリンピックでメダルを取った人に体育を指導して欲しい。とかなった場合、それらの人は教員免許なんて持って居ない場合があります。 そういう顕著な業績があって免許を持って居ない人について、校長の推薦とその実績などを審査をして、OKだった場合、10年限定でその地域のみで使用出来る特別免許が発行されます。 ちなみにこの特別免許も臨時免許もですが、どちらも校長がその学校で採用したいから行う訳なので、どちらの方法でも免許の取得と共にその学校での勤務となります。 上記の臨時免許と特別免許は、厳密に言えば教員免許を持って居る人達になります。 が、本人からしたら、学校の卒業証明書と住所氏名などの申請用紙しか書いていないので、自分が教員免許を持ってすらいないと思っている人も一定数居ます。 そして3つ目の免許外教科担任制度ですが、これも免許があると言えばあるんですが・・・ 中学や高校の免許は教科別です。 例えば高校地歴の教員免許保持者が居て、高校公民の担当者が入院などで居なくなってしまった場合に、公民の免許は無いけど他の教科の免許を持って居る人が、最大1年間に限り、免許が無くても指導しても良い。という仕組みです。 勝手にやるのではなくて、やりますよ。っていう届け出は必要ですが、それだけで可能です。 なので、その教科の免許は持って居ないけど他の教科の免許は持って居る。という状態になる訳です。 4つ目の特別非常勤講師制度というのは、これがまさに完全に免許は無い状態の人になります。 これは簡単に言うと、教科内の特定の分野の授業についてのみ、その分野の達人を連れて来て、その人に指導して貰う。という物になります。 例えば音楽の授業の時間で和太鼓をやる時だけ、民間の和太鼓の達人に来て貰う。というような方式です。書道の達人という場合もありますし、柔道の達人とか、料理の達人とかそういう場合もあります。 この関係で、この制度を利用しての指導は、1年未満に限られて居ます。 ちなみにイメージしやすいように達人だと言って居ますが、例えば数学の証明の時間だけ大学教授を連れて来るとかでもOKなので、どの教科でも使える物なります。 そしてこの方法なら完全に免許無しの状態で勤務をする事が出来たりはします。 5つ目の助手については、正確に言うと助手なので教員ではありません。 が、助手は正式な免許保持者の指示を受けて対応をするので、免許保持者から授業を任されたらする場合もあります。 代表的な助手が、ALTで、AはアシスタントのAです。つまり助手です。 ちなみにLはランゲージなので言語、Tはティーチャーの略ですね。 ALTは教員なのかどうか?という話になると、正式には教員ではないです。が、大半の児童生徒は教員と同じように扱います。 別にALTに限らず、理科の実験助手とかもありますし、体育などの実技補助なども助手です。なので居なくはないです。 これも免許はなくても可能ですが、教員と言えるかどうかは微妙な所です。 とは言え、以上のような方法で免許がない人が教員として勤務する方法はありますよ。 別にこれは公立も私立同じ仕組みです。 私立の場合、欠員時に免許保持者を直ぐに探せなかったりする事が多いので色々な制度を使って対応する事が多いというだけで、別に公立でもALTなどは居るので、方法自体は私立も公立も関係なくある仕組みだとは思っておいて下さいね。 長くなりましたがとりあえずはこの辺で。
質問者からのお礼コメント
「臨時免許」「特別免許」「免許外教科担任制度」「特別非常勤講師制度」「助手」と様々な制度があったのですね! どれもすごく興味深かったです。 その道のエキスパートの方々に、講義をしてもらうために、期間限定で講義できる制度が整えられているようです。 納得の回答でした、BAに選ばせていただきますね、また機会があればぜひお願いします。
お礼日時:1/23 20:59