地域の問題ではなく、法律の問題ですので、まず条文を見てみましょう。 第三十八条 （A） 車両等は、横断歩道又は自転車横断帯（以下この条において「横断歩道等」という。）に接近する場合には、当該横断歩道等を通過する際に当該横断歩道等によりその進路の前方を横断しようとする歩行者又は自転車（以下この条において「歩行者等」という。）がないことが明らかな場合を除き、当該横断歩道等の直前（道路標識等による停止線が設けられているときは、その停止線の直前。以下この項において同じ。）で停止することができるような速度で進行しなければならない。 （B） この場合において、横断歩道等によりその進路の前方を横断し、又は横断しようとする歩行者等があるときは、当該横断歩道等の直前で一時停止し、かつ、その通行を妨げないようにしなければならない。 AとBに分けましたが、Aで「当該横断歩道等の直前（道路標識等による停止線が設けられているときは、その停止線の直前。以下この項において同じ。）」と書いてあるので、Bで停止する位置は「当該横断歩道等の直前（道路標識等による停止線が設けられているときは、その停止線の直前。」であると分かります。 この「停止線」は、その横断歩道のために設けられた停止線のことなので、右左折車両は文字通りに「横断歩道等の直前」で停止すれば良いということです。（元の道路の停止線のことではありません） 従って、「左折してくる自動車は停止線で止まって、歩行者が渡ってからハンドルを切って左折する」というのは、左折方法としては間違いで、横断歩道の直前まで進むのが正しいです。（停止線で動かなければ、後続の直進車の円滑な進行を妨げることになります） 「歩行者の1メートルぐらい近づくところまで左折してギリギリまで迫ってきます。」というのは、停止位置のことなのかよく分かりませんが、横断歩道直前で停止することが重要なので、結果として停止中に歩行者との距離が１メートルでもそれは問題ありません。 しかし「もし歩行者が立ち止まったら接触するような距離です。」というのは、歩行者が通り過ぎた直ぐ後を通過するという意味と思いますが、歩行者との間に安全な距離を保つ義務に反しているようです。歩行者の背面を通り過ぎる場合は、最低でも1.5メートルの距離を保たなければなりません。（歩行者の目の前を通り過ぎるのなら、完全に横断歩行者妨害の違反です。） 他のドライバーの感覚は知りませんが、以上のように法律通りの行為なら問題なし、法律違反の行為なら問題だとしか言えません。