直接には、昔の思い込みが原因です
数十年前は金利や修繕費が高く、単純な例だと
住宅ローン3000万
+利息2000万
+固定資産税や修繕費3000万
=8000万
家賃7万に60年住むと5300万
「持ち家の方が2700万高いけど、3000万の資産価値があるから良い」
「いやいや資産価値は減るから、負債にしかならない。賃貸の方が得だ」
とこんなやり取りがされていました。
固定資産税や修繕費を負債の理由にする人が多いのはこの経緯があるからです。
住宅ローン+利息だけなら賃貸と同コストなので、
「家賃は捨てるだけ。同じ払うなら、家が残る方がいい」
「いやいや固定資産税や修繕費が追加でかかる。資産価値はなくなるから、維持費で金が飛んでいくばかりの負債だ」
となるわけです
ですが今は、
住宅ローン3000万
+利息500万
+固定資産税や修繕費1500万
=5000万
の時代です。
資産価値を無視し、維持費を乗せてすら賃貸と大差ありませんから、「負債」ではないです。
これを負債と呼ぶなら、「借家」も負債として強調すべきでしょう
また「安いボロ賃貸と、高級住宅」を比較して「賃貸の方が貯まる」と誤解したり、「家賃には、大家が払う固定資産税や修繕費が含まれている」のを見落とすケースも目立ちます
「キャッシュを生まないから負債」も間違いです。
家賃を払わなくてよいので、毎月家賃相当のキャッシュを生み出しています。
(あるいは賃貸もキャッシュを生み出していないので、持ち家の否定にはならない、とも言えます)
コストに差がないので「投資をするなら賃貸」も成り立ちません。
何となく「賃貸は安い」「持ち家は贅沢をする」のイメージによる思い込みです
要するに数十年前の流行本をいまだに引きずっているだけ。
現在の知識をもとにすれば、納得できないのは当然です。