解放者ナポレオン,、というのは、とはフランス革命で得られた自由、平等、人権などの理念をナポレオンが戦争を通じて大陸諸国家に広めた、という意味です。革命を経たフランスや英国と違い他の欧州諸国ではまだ専制君主制的政治が多かったから。 侵略者ナポレオンへの反感からナショナリズム…、というのは現実との乖離からですね。 自由の理念を広めてくれたからいい半、とはいきません。実際には戦争で死者も出ているし、スペインではゴヤの絵でも知られる虐殺事件が起きています。占領地においてフランス兵が横暴にふるまい反感を買ったこともあったでしょう。 それで制覇された国ではフランスへの反感と、フランスから得た自由思想による理論武装によってフランスに反旗を翻すようになります。これはヨーロッパの近代国民国家の萌芽となりました。 つまりナポレオンの欧州制覇は両刃の剣だったわけです。