鎌倉時代の日本と同時代のフランス。 どっちの方が貧しくて、文明度が低い国でしたか? 農民が不衛生な生活を送っていたのはどっちですか? 理由を含めて詳しい解説をお願いします。
鎌倉時代の日本と同時代のフランス。 どっちの方が貧しくて、文明度が低い国でしたか? 農民が不衛生な生活を送っていたのはどっちですか? 理由を含めて詳しい解説をお願いします。
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フランス 日本においては体を洗うことは良いことだという衛生観念が古くから存在していた。仏教は「七病を除き七福が得られる健康に良いもの」として入浴を推奨していたたため、日本の6世紀には寺院に浴堂が存在し、庶民たちにも公開していた。また鎌倉時代には糞尿などの汚物を肥料として有効利用するようになっていたため、公衆トイレや肥溜めといったものが存在し、汚物は一か所にまとめるという文化が民衆たちにも根付いた。戦国時代、日本を訪れた宣教師たちは、ヨーロッパでは人の糞を金銭を払って処理するのに、日本では金銭を払って買いあさっている人間がいる事実に驚嘆したようである。こうした背景もあって、日本の町々はヨーロッパに比べれば非常に衛生的だったようである。 対して中世ヨーロッパの歴史は伝染病の歴史である。イスラム勢力との対立が深まると、キリスト教が入浴は異教徒的といって推奨しなくなったため、古代ギリシャや古代ローマの風呂文化は廃れた。民衆の間では糞尿を一か所にまとめず街中好き勝手に捨てることが普通に行われ、そういった不衛生からペストなどの伝染病が大流行すると、伝染病は毛穴から入り込むので垢で毛穴を塞ぐのが予防法という間違った常識が一般に広まった。身体を洗うことは悪だとされ、近世の太陽王ルイ14世も生涯に1回しか入浴したことがなかったという。そういった衛生観念は18世紀に至るまで改められることはなかったようだ。
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