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ID非公開さん
2022/5/20 11:11
ソニーはオリンパスとパナソニックがマイクロフォーサーズで成功したのを見てミラーレスに参入しました。その時に先行二社のマイクロフォーサーズと自社のAPS-Cのセンサーの大きさを比較する「置物」を作ってカメラ店の売り場に置きました。 ソニーなどのAPS-Cのセンサーはフルサイズの半分ではなく四割程度ですが、フルサイズの四分の一のマイクロフォーサーズの六割増しの面積です。錯視の効果もあるのか、置物では新しいソニーのミラーレスのセンサーがマイクロフォーサーズの二倍ほどに見えます。ソニーは単に「APS-C画質」と言っただけですが、消費者は「センサーが大きいから画質が良い」と錯覚しました。 オリンパスがなぜフルサイズの四分の一のフォーサーズ規格を設定したか。テレセントリック性の確保のためです。半導体の受光素子はフィルムと違って斜めからの入射光の感度が低い。センサーに垂直に光を入射させる必要がある。そのようにレンズを設計するとフルサイズでは巨大になる。シグマのフルサイズ用の50mmF1.4のレンズのあの大きさになる。それでは気軽に持ち出せるカメラは作れない。 他社は当時テレセントリック性にあまり気を使っていなかったのか、フィルム用の設計を流用したものが多かった。ソニーのミラーレスはセンサーに比べてレンズが小さかった。その結果どうなったか。周辺部の画質が悪くなった。今でもAPS-Cのキットの標準ズームは周辺部の画質が悪い。フォーサーズやマイクロフォーサーズは画面全体が均一に解像する。 ソニーのミラーレスが登場したとき海外のサイトにはレンズの画質の悪さを指摘する声が多かった。日本のメディアは忖度したのか一切触れなかった。僅かながら知恵袋には勇気ある発言があった。 https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11103107946 https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14102731769 私は仕事がら英語が普通に読めるのでその評判を知っていてソニーのミラーレスは買わなかった。フルサイズのミラーレスがソニーから登場したときはオールドレンズの母艦として買いはしましたが、ソニー製のレンズは安いのは画質が悪く、使える画質のものは高価だから、一本しか買っていない。ソニーのいう「APS-C画質」とはテレセントリック性を考慮しない、日の丸構図の初心者には粗が目立たない画質のことだと感じますね。 FマウントとEマウントを比較する回答がありますが、フィルム時代に設定された一眼レフのマウントとデジタル以降のミラーレスの比較はアンフェアです。比較するならFマウントの対抗はAマウント、Eマウントの対抗はZマウントです。ソニーのEマウントの内径は46mm、ニコンのZマウントは55mmです。 https://photosku.com/archives/1435/ この違いは大きい。富士フィルムもマウントの大きさとレンズの性能について言及しています。ニコンや富士フィルムはソニーがオリンパスやパナソニックにしたように置物を作ってはいませんよ。それが日本の商道徳かもしれませんね。 ソニーのミラーレスのレンズの画質が悪いのは、ミノルタ時代の優秀なレンズ設計者が、コニカミノルタが撤退を発表する前に、パナソニックなどの外部に流出したせいもあるかもしれませんが、テレセントリック性を考慮するためのマウント口径の確保をしてないことにも一因はあるでしょうね。それでも大きくて重くて高価なGMレンズは健闘しているようですが、Zマウントレンズほどぶっちぎりの性能ではありません。 ソニーが「センサーが大きいから画質が良い」と消費者が誤解するような宣伝を過去にしたんだから、「マウント口径が大きいから画質が良い」と真実を伝える宣伝をニコンがしても良いとは思います。それをしないのがニコンであり、オリンパスやペンタックスなどの昔ながらの日本のカメラメーカーです。
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ID非公開さん
2022/5/20 12:20
デジタルのカメラでは今もテレセントリック性が重要です。古い記事ですが、オリンパスがなぜテレセントリック性に拘ったかが分かると思います。オリンパスは良い製品を目指した。残念ながらカメラの世界も悪貨が良貨を駆逐しそうですね。 https://dc.watch.impress.co.jp/cda/dslr/2008/08/11/9015.html
質問者からのお礼コメント
テレセントリック性が重要なのですね。
お礼日時:5/20 13:27