デシカント式は、気温の低い季節に使用するものです。
夏場にも使え無い事はないですが、
湿気の多くなる夏場は、デシカント式では力不足で、
不適材不適所になります。
つまり、効果が薄いので、期待する役には立たないという事。
春~秋の時期や、冬でも室温が上がる風呂や脱衣所、暖房を効かせた部屋などでは、
「コンプレッサー式の除湿機」を使用するのが、最も効果的であり、
水分も期待通りに溜めとります。
つまり、この時期であれば、デシカント式では電気を食うだけで、効果が薄く効率が悪いといえるでしょう。
コンプレッサ式の除湿機を購入された方が、もしくはお持ちなら使われた方が良いと、強く思います。
また、サーキュレータは余程の広い空間や、空気循環の悪い場所がある場合には役に立ちますが、
エアコンの冷気を循環させるわけでは無いので、
除湿機には余り効果は期待できないでしょう。
除湿機は、その機械内に吸い込んだ空気の、その中の水分を奪う機械です。
そして、水分を奪われて乾燥した空気が、機械外に排出されます。
その吸い込まれる空気や出される空気は、除湿機が置かれている部屋や、ドアやトビラの開いている・・・廊下や別部屋や押入れやシンク扉などの、
つながった空間の空気を総括していますのは、お判りになると思います。
そして、空気中の水分とは、共有している全体の水分濃度を平均化するように出来ています。
つまり、除湿機周辺の空気の水分量が減ったら、同じ空間のその周辺の水分のまだ多いところの空気から水分を分け取り、
その除湿された空気がまた水分を吸い取ります。
そうすると、奪われた周辺の空気の水分量は減りますよね?
奪った空気の水分量と、奪われた空気の水分量は、同じであろうとします。
小学校の理科の実験で、等間隔に5つの水位を記してある水槽の中に板を入れ、2つ(AとBと呼ぶ)に仕切り、
片一方(A)に1の水位まで水をいれ、もう片一方の(B)には3の水位まで水を入れたとします。
すると、AとBのスペースの水量(水位)の差は2になります。
さて、それではこの状態で、AとBを仕切っている板を取り外すとどうなると思いますか?
AとBの水がまざりますよね?
結果として、水位は2の数字のラインになります。
つまり、これは、AのスペースにはBのスペースから1目盛り分の水が供給され(奪い)、BのスペースはAのスペースにその1目盛り分の水を供給した(与えた)事になります。
これが空気中の水分量と同じ事にも言えます。
除湿機を作動させていれば、その共有する空間の空気中の水分量は、
奪い・奪われ、そして除湿機に吸われ、
平均化され、段々と少なくなっていきます。
これが除湿機の原理の理想状態です。
理想状態とかいたのは、必ずしもそうはならず、
例えば、窓や換気扇が開いていれば、そこから外のくうきも室内の乾いた空気と同じ事を行い、
室内の水分量が上がってしまいますし(梅雨時期とか)。
室内に洗濯物や、浴槽にお湯が張ってあり湯気でも立っていれば、
それが湿気の発生源となり、
空間中にはどうしても湿気の多い場所(発生源)、少ない場所の差が出来てしまいます。
あくまでも空気中の水分のみでの理想状態ですので、
もしも除湿機を置いてある部屋から遠い場所に脱衣所とか洗濯物室内干しがしてあったりするならば、
サーキュレータを使い、乾いた空気を強制的にそちらに送り、
反面、空間の空気の法則で、逆にそこの湿気を含んだ空気をこちらに負圧的に送ってもらうというのは効果的だとは思います。
そうでないなら、例えば洗濯物室内干しだけある部屋とか、梅雨時期の家の中の空気の除湿だけが目的だとかなら、
サーキュレータは必ずしも必要とはいえないでしょう。
なくても構わないと思います。
布団などに吸われた湿気をとりたいのなら、布団乾燥機を使うか、
除湿機に頼るなら、布団の下に椅子などを入れたりして床面から浮かせ、空気が通るようにし、
コンプレッサ式の除湿機を用いて周辺の空気ごと乾燥してしまいましょう。
梅雨までにはまだ時間もありますので、天気の良い日もまだこれからもありますでしょう。
そんな時には、ベランダなどの物干しなどに布団を干して(洗濯(布団)ばさみで留めて)、乾燥させると良いでしょう。
太陽の光に直接当たると表面の殺菌と、ふわっとした質感になります。
ただ、頻繫に繰り返すようなら、陰干しでも効果あります。
気温が高いですので、水分は蒸発します。
直射日光が当たらないので、生地を痛めたり変色(日焼け)させてしまう事も、
極力軽減できますので。
外に干せないようなら、先の様にして、除湿機で乾かすと良いでしょう。
●気温の低い時期はコンプレッサ式が効果が薄く、デシカント式の方が効果は高い。
●気温が一定以上ある(低くない)季節や部屋の室温の場合は、
断然コンプレッサー式の方が強力に湿気を吸ってくれますし、
費用対効果の電気代も安くなります。
★つまり、気温が低い時など、困った時のデシカント・・・とでも覚えておけば良いかと思います。
長くなりましたが、これからの梅雨時期、
他の閲覧者さんが、あとからこの質問回答をみても、役に立ってもらえればと思い、必要以上に書いてみました。
人それぞれ、考えも方法も違うでしょうが、
ご参考までにどうぞ。