導体の電子は自由に動けるから、電場Eが向かってくる側に導体内で偏るというのはわかるのですが、 その反対側にプラスが偏る…っていうのはどういうことですか?
導体の電子は自由に動けるから、電場Eが向かってくる側に導体内で偏るというのはわかるのですが、 その反対側にプラスが偏る…っていうのはどういうことですか? むしろ動かない不導体のほうが、原子内で偏って全体として導体のように- +になるほうが理解しやすいです。
物理学・42閲覧・25
ベストアンサー
金属などには、自由に移動できる自由電子がたくさんあります。 金属棒に( – )電荷に帯電したプラスチックの棒を近づけると、 金属棒の自由電子は反発力が働き、 プラスチックの棒で遠い側に押し出されます。 その結果、プラスチック棒の近くには(+)の電気を帯び、 プラスチック棒と遠いところは( – )の電気を帯びるようになります。 似たような現象は電気がよく通じない紙のような不導体でも起こります。 ( – )電荷に帯電したプラスチック棒を紙に近づけると、 紙には、( – )電荷が移動することができないため、 原子内の( – )電荷を帯びている部分が プラスチックの棒から遠い位置に配置されます。 プラスチック棒と紙の間に電気力が作用し、紙が引かれます。 「静電誘導」と「誘電分極」との違い 静電誘導は、導体に電荷をもった物体(=帯電体)を近づけると、 導体中の自由電子が移動し、電荷の分布が偏るという現象です。 一方で誘電分極とは、不導体に帯電体を近づけると、 原子や分子がもつ電子の分布が偏るという現象です。 不導体に+の電荷をもつ帯電体を近づけると 電子には引力がはたらきます。 しかし自由電子ではないので、電子は原子内でしか動けません。 そのため電子は原子内で、帯電体側に偏って分布します。 すると、原子レベルという非常に小さい単位で +とーで電荷が分かれます(分極といいます)。 不導体中のたくさん原子や分子がそれぞれ分極していくと 隣同士分極した原子・分子同士で互いに電荷を打ち消し合い 実質的に電気力が残るのは端部分(表面部分)のみになります。 磁石の真ん中は磁力が互いに打ち消し合い 常に端のみに磁極が現れるのと同じ理屈です。
質問者からのお礼コメント
詳しくありがとうございました! 導体では、何か正の物が移動したわけでなく、自由電子(負)が移動したために、 逆側が「正を帯びた」ということですね
お礼日時:5/26 12:18