古典の識別問題についての質問です。
古典の識別問題についての質問です。 四十余ばかりにて、.... の「に」が断定「なり」の連用形だと言われました。 連用形である事は「に」の下の「て」からも分かりますが、下に助動詞がないのに補助活用であるはずの「に」が断定であると見極める方法がわかりません。何故ですか?
ベストアンサー
「にて」の判別では、特に格助詞「にて」と断定の「なり」の連用形「に」+接続助詞「て」の区別が難しいと思います。いくつか注意点を挙げてみました。 ① 格助詞「にて」 「にて」の前に、場所や方法、原因、資格などを表わす語がある 浦近き山もとにて、風いと荒し。(という場所で) 太政大臣にて二年、世をしらせ給ふ。(という資格で) 思ひの外なる手立てにて、勝つことあり。(という方法で) ②断定の助動詞「なり」の連用形の「に」+接続助詞「て」 1、「にて」の前に体言(名詞や代名詞など)連体形がある 2、「にて」の後ろに「あり」や「おはす」などの存在を表わす語があるか、省略されている 月の都の人にて(月の都の人‐であって)。 装束も解かで丸寝にてありければ、(丸腰の状態‐であって) ③完了の助動詞「ぬ」の連用形+て ~てしまって(いて)の意味 桜花継ぎて咲くべくなりにてあらずや (桜の花が続いて咲きそうになってしまっているではないか) ➃ナリ活用形容動詞の連用形の活用語尾「に」+接続助詞「て」 いと清らにてありけるを(清らかなりの連用形+に) 日いとうららかにて(うららかなの連用形+に) 他にも「似る・煮る」の連用形の「似・煮」+接続助詞「て」「死ぬ」の連用形の「死に」+接続助詞「て」 もありますが、動詞とわかれば、区別に悩むことはないでしょう。
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②断定の助動詞「なり」の項目 1、「にて」の前に体言(四十余り)があり、「~で‐あって」と訳せるので「断定」の助動詞と判断します。 ①格助詞「にて」 の~という場所・~という資格・~という条件と訳せる には、あてはまりません。
質問者からのお礼コメント
補足含め、丁寧に教えてくださりありがとうございます。 役に立ちました!!
お礼日時:5/28 18:58