そもそも「坊主」という呼び方が正しくないですね。 「僧侶」です。 また、「布施」は、「仏や僧・貧者などに、衣服・食物などの品物や金銭などを施し与える財施」と、「僧が説法によって財施に報いる法施」で対をなすものであって、権力とは無関係です。 お布施の強制という類いのことは、閉鎖したムラ社会などで生じた人間関係の歪みであって、宗教とは別物です。 ６世紀頃に、日本に仏教という考え方が入り政治利用採用された。 その時代に存在したのは、寺と僧で、関係者は大王、殿上人、豪族といったごく一部の人々。 この時代に、寺が持っていたのは、檀家ではなく所領なので、寺に集められた金は、「布施」ではなく税の類いです。 大王、殿上人、豪族からの浄財は存在したでしょう。 権力に従うのではなく、仏教を広めようとする僧も出始めて、各地に寺が建てられていき、その生計を維持するための布施が始まります。 ただし、檀家ではありません。 個人同士の関係です。 檀家と檀那寺の関係が確立したのは、江戸時代に、幕府がキリシタンをなくすために取った政策です。 民はすべて、どこかの寺の檀家となりました。 ただし、すべての寺が檀家をもったわけではありません。