インターネットとウェブを、区別できない人が多いんですが
インターネットは多数のRFCによって規定された技術の集合体ですが
ウェブは、そのうちの一部(にして大半)であり
ウェブブラウザーは、基本的には
インターネットブラウザーではなく
インターネット上のウェブサイトを利用するためのソフトです。
ですから、インターネット上のなんでも
ウェブブラウザーで開けるかのように思っている人がいるとしても
実際は、そうではないものがありえます。
もっともウェブを構成するHTTPプロトコル以外のプロトコルに
ウェブブラウザーが対応していたりする場合は少なくなく
たとえばftpサーバーはウェブではありませんが
普通にウェブブラウザーで利用できる場合があります。
まぁそういう規格や規定外の挙動で
しきいがよくわからない場合はあるんですが
URLはそういうウェブブラウザーにおいて
ほとんどの場合、対応可能な記述ということができます。
(全部じゃ無い気がしますが、例外について研究していないので把握していません)
対してURNは、RFCで規定されていたとしても
それがウェブブラウザーで対応していない場合があります。
たとえば、書籍を表す場合に使われるISBNは
たぶんビブリオマニア勢などにとってはおなじみで
きっとコアなビブリオマニアは愛書のISBNを諳んじると思っていますが
たぶんウェブブラウザーはISBNのデータを持たないので
ISBNを用いたURNを解釈することができません。
ですから、変換するソフトが必要になるんですが
実際にそれを行なうソフトがあるかは知りません。
もしかしたらウェブブラウザーの拡張機能として
URNの変換を行なうものもあるかもしれませんが
ISBNの全データを内包するとしたら
拡張機能の配布サイズが膨大なものになるはずですから
実際にはISBN変換の拡張機能は無いんじゃないかと思います。
あるとしたら、ISBNのサーバーがURLで表せるどこかにあって
誰でもそれを利用できるのであれば
それを呼び出して解釈するという手法はあるかもしれませんが…
無いんじゃないかなぁ…と思っています。
実際、ほとんどの場合URN代わりに
Kindleの中の、本を指定したURLで紹介したりしますし…
URLが、インターネット上の名前解決の仕組み(DNS)と
個々のウェブサーバーが持つコンテンツの情報によって
ウェブブラウザーが指定したものを得られるのに対して
URNを構成するコンテンツの情報には
そういう枠組みが無い場合がほとんどというより
まったく無いのかもしれません。
ですから、そういう変換の具体例というものは
もしかしたら「このソフトでやります」と言えるような事例が
未だ一つもないという可能性もあるんじゃないかと思っています。
変換ソフトを誰も作っていないなら
ISBNの検索サービスをウェブブラウザーで開いて
手動で検索するような手間がかかるかもしれません。
つまり具体的な変換の手段として今言えるのは
「自分で調べる」ということになるのかもしれません。
「変換するというから変換ソフトがあると思ったら大間違い」
なんてオチになりかねません。
具体例を探すとしたら、URNのうち
何についてのものか?というところを一つ選んで
そのURNに含まれる情報のうち、ISBNのようなものを抜き出し
それについて拡張機能を探してみたりすると良いと思います。
あるいはURNからURLを得られるような
ウェブ上のサービスがある場合もあるかもしれませんが
ニッチ過ぎて、話題になったことがなかったりするかもしれません。