インドには理想の生き方というのがあって人生を四つの期間に分けて理想を説く四住期という考え方があります。
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1.学生期(梵行期、ブラフマチャリヤ、brahmacarya) - 師のもとでヴェーダを学ぶ時期
2.家住期(ガールハスティヤ、gārhasthya) - 家庭にあって子をもうけ一家の祭式を主宰する時期
3.林住期(ヴァーナプラスタ、vānaprastha) - 森林に隠棲して修行する時期
4・遊行期(サンニヤーサ、saṃnyāsa) - 一定の住所をもたず乞食遊行する時期
ゴータマ・ブッダの出家は29歳と早かったのですが、インドの伝統的義務を果たしてから、第3期の林住期に入られたということになり、インドの伝統的価値においては咎められるようなことではありません。(当時の平均寿命は50歳程度)
ブッダは成道後、弟子を持ちブッダ教団を形成することになりますが、当時の感覚だとこれは学校を開いたようなことであり上級弟子は講師、それ以外の弟子は学生(声聞)という感じの集団です。
学生なんで「学生期」にあるインド人が守るべき戒律のブラフマチャリヤをベースにして戒律を設けました。ブッダと同年代の弟子も居ましたが年齢的に学生期にある若い弟子たちも居ました。学生には性行為は禁じられていました。性行為は結婚して「家住期」に入ると今度は義務です。
ブッダ教団と戒律には切っても切れない関係があります。戒律を守らない方が特殊だと考えてください。台湾でも韓国でも仏教僧である以上は戒律を守ります。(破戒する人も居ますが…)
日本では江戸期までは時の政府が戒律にも口を挟み、戒律違反の僧は島送りになったり死罪になっていました。仏教の戒律には死罪はないんですけどね。江戸期の記録だと大奥の女性に手を付けた僧侶と、蓮華往生のパフォーマンスをしていた日蓮系の僧侶が死罪になっています。