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「DXペディション」とはどういう意味でしょうか?

releasenatzさん

2009/9/1218:48:06

「DXペディション」とはどういう意味でしょうか?

南沙諸島についてウィキペディアで調べていると以下のような文脈で出ていました。

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南沙諸島『ウィキペディア(Wikipedia)』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%97%E6%B2%99%E8%AB%B8%E5%B3%B6
1983年にはドイツ人のアマチュア無線家のグループがキャンプを張っての移動運用(DXペディション)を試み、ベトナム軍の守備隊に銃撃されて死傷者が出る騒ぎになった。

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ウェブで検索すると以下のようなことが書いてあるページを見つけました。
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Q:DXペディションとは何ですか?
A:DX peditionとは、ハム局の少ない国や地域、あるいはハムのまったく運用していない国・地域に移動して運用する事をいいます。
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「ハム局」という言葉もイメージがわきません。他に「エンティティ」という言葉の意味も解説していただけると助かります。

無線に関しては全く知識がありません。
どういう意味か? 目的は何か? など噛み砕いて教えて下さい。簡単で構いません。
お願いします。

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ベストアンサーに選ばれた回答

atoz_146さん

編集あり2009/9/1222:01:57

こんばんは。
質問の順にお答えします。私も数カ国からDXペディションを行った経験があります。

DXpeditionはディーエクスペディションと読みます。略してDXペディ、単にペディションやペディと呼んだりします。無線用語でDX(ディーエックス)は遠距離交信の意味で、これと長い旅、遠征の意味のexpeditionという言葉と組み合わせて、珍しい地域から遠距離交信を行うための遠征という意味合いがあります。通常、これらの遠征の費用は私費、他のアマチュア無線家や無線機メーカーからの寄付などで賄います。

アマチュア無線制度は、ITU(国際電気通信連合)や各国の電波法で規定され、一定の割り当て周波数帯内での交信ができる幅広い趣味です。市民バンドなどと異なり、電気・電子回路や国際法規などの高度な知識やモールス通信の技能も含む資格試験の合格が要求される代わりに、広い周波数帯と大きな出力を使用でき、比較的自由な製作や実験などを行うことが可能です。アマチュア無線を行う人のことをアマチュア無線家やハムと呼びます。

このアマチュア無線では、国内、海外を問わずアマチュアバンド(アマチュア無線用に特別に割り当てられた周波数帯)を使い、お互いに交信(アマチュアバンド内の通信)を行って交信証(QSLカード)を交換する習慣があります。

米国のアマチュア無線連盟(American Radio Relay League、略してARRL)では、独自の基準で世界各国をおよそ340ほどの地域(entity、エンティティと呼びます)に分け、これらの地域同士の交信について、DXCC(DX Century Club)というアワードを発行しています。これは、それらのエンティティ内で運用する局と交信を行い、QSLカードを得て、一定のルールの中で、集めたエンティティ数で競争する、という内容です。DXCCアワードには、周波数別、モード別、衛星経由その他、いろいろな特記分野が設けられています。

運用実績が少なく、過去の交信実績も少ないエンティティはレア(珍しい)エンティティと呼ばれ、交信の要求度も高くなります。このため、冒頭で述べたDXペディを行う局が出てきます。通常のエンティティから運用を行うには、その地域を主体的に領有、統治する国や組織などが、その国の電波法に基づいて発行した公式の運用許可証が必ず必要で、これを取得し、かつコピーなどの証拠をDXペディの終了後速やかにARRLのDXCC担当者に提出し、正規の運用である旨の承認を受ける必要があります。

ただし、過去、現在を問わず、エンティティの中には、国家、地域間で領有の境界がハッキリしていなかったり、国家間の利害や領有権が衝突して紛争状態の地域があり、それを曖昧にしたままペディを強行すると、質問にもありましたように、軍隊、民兵などが出動してきて阻止行動に出たり、従わない場合は攻撃される場合もあり、この例のような惨事となることもあります。外国の領有する地域で許可無く電波を出すことはスパイ行為とみなされ、極めて重大な結果となるおそれがあります。

特に南沙(スプラトリー)、東沙(プラタス)、西沙(パラセル)の各諸島と周辺海域は、中国、台湾、フィリピン、ベトナム、マレーシア、ブルネイなどの天然資源の利権と領有権の主張が衝突しており、例えばフィリピンの許可を得て運用を行おうとした場合でも中国軍によって阻止されるような事態も往々にして発生しています。

また、北朝鮮その他の珍しいエンティティからも過去に何度か運用が行われましたが、外国人による運用であることから、現地担当者や責任者の心証一つで中止を命令されたり、無線機一式は没収で、身柄はスパイ容疑で逮捕、運が悪ければ長期拘留、運が良くて国外追放処分などになる場合もあります。

アマチュア無線についてはこちら。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%9E%E3%83%81%E3%83%A5%E...

ARRLについてはこちら。
http://www.arrl.org/

日本アマチュア無線連盟についてはこちら。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%82%A2%E3%83%9E%E...

南沙諸島についてはこちら。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%97%E6%B2%99%E8%AB%B8%E5%B3%B6

http://adolf45d.client.jp/kousyouminami.htm

また何か疑問、質問でもありましたら補足でどうぞ。
ご参考まで。

質問した人からのコメント

2009/9/12 23:23:28

お三方とも本当にご丁寧に回答いただいて、ありがとうございます。
私の知りたいことは各々の説明で十分過ぎるほどわかりやすくご回答いただき感謝いたします。本当にありがとうございました。

ベストアンサー以外の回答

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2009/9/1220:32:10

まず、ハム局というのは、アマチュア無線局のことを指します。
アマチュア無線局というのは、仕事で使うのではなく、個人が趣味で楽しむ無線のことです。
街中を歩いていると、家の庭や屋根にテレビ用とは違うアンテナが付いている家を見かける事はありませんか。
その家がアマチュア無線をやっている人がいる家です。
日本だけではなく、全世界にアマチュア無線を楽しむ人がいます。
アマチュア無線で使う電波は色々な種類があり、小さな無線機でも世界中に電波が飛んで行くものもあります。
そういう電波を使って、季節や時間帯を選んで、世界中の国々と交信をすることができます。

アメリカのアマチュア無線の団体が、世界中の国と地域をおよそ300(現時点では338ほど)に分け、その一つひとつをエンティティと呼んでいます。ちなみに日本は3つのエンティティに分けられています。(北海道・本州・四国・九州・沖縄で一つ、小笠原諸島で一つ、日本の最南東端の南鳥島という島で一つ)
このエンティティにいるアマチュア無線局と無線で交信し、交信したと言う証拠(交信証)をもらいます。
その交信証を証拠として、いくつのエンティティ(国や地域)と交信したかを競う遊びがあります。

遊びなのですが、国や地域によっては、アマチュア無線をしている人がいない所もあります。
直接そういう所に行って、多くの人達にそのエンティティと交信させることを目的とするのが、DXペディションです。
(南沙諸島でのドイツ人グループは、このDXペディションを行っていて銃撃されました。)

DXというのは、アマチュア無線家が良く使う言葉で、正しくは「distance=ディスタンス」、つまり「距離」と言う意味です。
この「distance」を省略して「DX」(ディーエックス)と書いています。
本来は、「距離」と言う意味なのですが、アマチュア無線家の間では、「遠い距離」というような意味に捉え、遠いところのアマチュア無線局を「DX」(ディーエックス)と呼ぶようになりました。

元々アマチュア無線でもモールス信号(いわゆるトンツー)が良く使われていました。単語をそのままモールスで送信すると、文字数が多くなり、送信する方も受信する方も大変です。そこで良く使われる単語を短く省略して送信することにしたのです。
それで「distance」は、「DX」と省略するようになりました。

次にペディションですが、本来は、「Expedition=エクスペディション」、つまり「探検」と言う意味です。
「アマチュア無線をしている人がいないところに行く=探検」という意味に捉えてエクスペディションという言葉が使われるようになりました。それを短縮して、「ペディション」とか「ぺディ」と呼ぶようになりました。

アマチュア無線では、簡潔に交信するために、独特な略語が多数あります。あらかじめ法律で定められている略語から、自然に発生した略語まで多数あります。
もし分らない言葉がありましたら、補足にでも書いてみてください。

hid1050386さん

編集あり2009/9/1220:30:13

DXペディションとはまさに、ハム局の少ない国や地域、あるいはハムのまったく運用していない国・地域に移動して運用する事をいいますが、もう少し判り易く言いますと、

まず、ハム局とは、アマチュア無線局のことです。アマチュア無線とは、電波を使って不特定多数の人と交信を楽しむ趣味ですが、ここでは海外のアマチュア無線家との交信を楽しむ人のことを指します。
彼らの中には、単に会話を楽しむ人も居れば、沢山の国と交信することを楽しむ人もいます。
そこで、アメリカのアマチュア無線の団体が、世界のアマチュア無線家が楽しめるゲームを提案しました。
世界を300ほどの地域に分割して、そのすべての地域(=エンティティ)と交信できればゴール、というスタンプラリーのようなゲームです。
エンティティは、基本的には 国単位なのですが、それだけではつまらないので、絶海の孤島・無人島など、普段人が住んでいないような地域も1つの独立したエンティティにして、ゲームのゴールを難しくしました。

南沙諸島も1つのエンティティと設定されているため、このゲームに参加している世界中のハム局が南沙諸島の無線家との交信をしたがっているわけです。
そこでドイツの無線家がこの島に上陸して電波を出し、世界中の無線家と交信をしようとしたところ、不審上陸者として銃撃されてしまったということです。
このように、趣味なのに命がけで世界の各地にある 珍エンティティから電波を出してこのゲームを盛り上げようとしているアマチュア無線家がいるのです。 ある意味、冒険家と同じですね。

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