フランス語もイタリア語、スペイン語とよく見比べますと、似ていることが分かりますよ。これは3言語とも「ラテン語」※という言語が先祖だから似ているのです。 ラテン語が先祖の言語のことをまとめて「ロマンス諸語」と言いますが、このグループには他にポルトガル語やカタルーニャ語、ルーマニア語などがあります。図書館や書店、あるいはインターネットでこれらの言語で書かれた文章をご覧ください。フランス語、イタリア語、スペイン語とよく似ていることが分かるかと思います（ルーマニア語は少し分かりづらい部分もあるかもしれませんが）。 ただいくら似ているとは言いましても、それぞれの言語が全く同じ歴史をたどってきたわけではありません。一例を挙げますと、スペイン語やポルトガル語の話されているイベリア半島はかつてアラビア語を話すイスラム教徒の支配地域だったことがあります。その影響で特にスペイン語にはアラビア語の影響が色濃く残っています（文法的にはほとんどありませんが、語彙にはよく残されています）。 ※正確にはラテン語の口語である「俗ラテン語」という言語が先祖です。