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論文博士について

ezekiel078さん

2013/4/2906:35:27

論文博士について

かつての職場の同僚や先輩が博士号の取得をしたという話を聞くたびに,頑張っているんだなあ~と嬉しく耳を傾けています。30代や場合によっては40代・50代になってから,それまでの学会発表や国際会議,そして学術論文にまとめたりした研究実績の集大成として執筆した学位論文は,私にとっては宝石のように輝きを放っているようにさえ感じます。

ただ,この知恵袋では,論文博士に対して,否定的だったり,課程博士よりも価値が低いとも受け取られるようなコメントを見受けることがあり,少なくとも好意的ではないような雰囲気を感じます。

ディプロマミルの問題もあり,それと混同して日本の論文博士の制度に対してバイアスを持った捉え方をされておられるケースも少なくないように感じます。そして各大学における博士課程の拡充とあいまって中教審の「日本独特の論文博士は、将来的には廃止する方向で検討すべきではないかという意見も出されている」という一文が独り歩きしている感があるようにさえ思います。

しかし論文博士を取得した方々の学会や国際会議での活動や活躍,そして論文誌における投稿等の研究履歴や研究実績を鑑みると,論文博士で学位をとられた方々というのは,開発部門等の忙しい職場において自己研鑽を重ねておられたんだなあ~と,私は敬意を持って捉えています。各大学において,論文博士の審査が課程博士に比べてかなり厳しく設定されており,学位としての質的な面での担保もしっかりしています。

修士課程と違って,研究指導を含めて全単位を取得しても学位につながらない博士課程の制度も含めて日本の論文博士は,博士という学位の制度を実質面において担保しているという点では貴重ではないかと思います。

グローバル化に反対はしませんが,日本の独自の制度が,しっかりしたものであるのならば,その制度を守ることも人文科学,社会科学,自然科学等の分野を問わず広く研究の質的向上につながるのではないかとさえ感じています。

論文博士の制度に関しての,ご意見をお伺いしたいと思います。

補足大学院が重視されるようになり大学に自己評価が導入されても,学位授与に関して杜撰な大学が多いなあ~と驚いています。

happy_saturday0083さん
>論文博士の場合は、ジャーナルの選択が個人で決められてしまうため、

まるでディプロマミルのようですね。



博士課程で指導教員からの手厚いアドバイスや研究室のサポートを受けることは美談とも捉えられますが,論博の場合は,アシストを受けることが問題になるのかなあ~と,ふと…

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mangaojisanさん

2013/4/2915:00:58

大学の教員です。私自身は課程博士でした。

さて、論文博士と課程博士どちらが取るのに難しいかは、あきらかに論文博士です。これを知らない人が、なにか誤解してディプロマミルなんてのと誤解しているのと違いますか?

質問者のいうように、論文博士は、その分野で功をなし名をあげたというか、その分野で一定数の論文や著作という業績をあげていないと取れません。少なくとも私の勤務先では、課程博士はジャーナル論文は2本以上でよいですが、論文博士ですと10本以上はある人ばかりです。なかにはもっと多くの人もいます。少ない場合でも5本以下の人は、いませんし、5本+国際会議多数+特許などが多いです。

あと、間違えている人には名誉博士号を外国の著名な政治家などに渡すことがありますが、これは、また違った意味で取るのは大変ですが、これとたまに勘違いしている人もいます。

ですから、論文博士は功をなし名を挙げた人に、ごくろうさまでした。あなたのおかげで、この分野は進歩しました、その努力と成果を称えますという感じ、一方、課程博士は研究者のスタート地点にたちましたという意味ですよ、と私自身が25年以上前に課程博士をもらったときに指導教授から言われた言葉です。

いまは、論文博士を出さない大学が増えました。これは、そう指導しているところがあるからで、私は私大に勤務しているのでそのような指導は受けないで済んでいます。論文博士より課程博士の方が収入は多いのと、もう一つには、大学の方針として、課程博士の定員充足をしないと補助金がカットされるという大学(国立)は、それを満たすように学長から言われていると友人の教授は言っておりました。ですから、従来ですと論文博士でも行けた人でも、課程博士に入ってもらって短縮で出すということをしていると言っていました。

というわけで、いろいろな理由があって、論文博士を出す大学が減り、課程博士の数を増やさねければいけない大学があってこのようなことになっているのではないかとおもいます。

では

質問した人からのコメント

2013/4/29 20:28:20

たくさんのコメントをありがとうございました。論文博士の問題点として,「ジャーナルの選択が個人で決められてしまう」という審査基準自体に問題を孕むケースと,指導教員や研究室のアシストが一線を越えたものである場合に審査等でチェックする機能自体が働いていないケース(組織ぐるみの悪用)があるように感じました。

一部の大学での杜撰な学位授与が問題になって,論博という制度自体が揺らぐことは…ちょっと悲しいです。

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happy_saturday0083さん

リクエストマッチ

2013/4/2911:56:30

今年3月に社会人で課程博士号を取得しました。

私は博士号を取得することを学生時代から考えていましたが、親への負担等を考えて、社会人課程博士号をとらせてくれる会社を選び就職しました。結果的に目的は達成されました。学位授与の後に感じたことですが、社会人枠で学位取得にこぎつけるまで相当な苦労をしましたが、それをより厳しい条件で学位取得を目指す論博はもっとすごいんだろうなぁと想像しました。

課程にしても、論文博士にしても努力することは同じであり、どちらも大変な思いをしながら取得する物だと思います。その点に関しては、私はどちらにも敬意をはらっています。むしろまじめに論博を目指している人には頭が下がる思いさえします。課程博士は大学に在籍できる期間や満期退学後の間学位審査を受けられる期間が決まっているので、時間という縛りがあります。一方、論文博士は時間的な縛りがない反面、審査条件がより厳しいものが求められています。どちらの方が大変だという比較は成立しませんが、学位を取得するという点での努力は賞賛されて良いと思います。

もし、私が社会人枠の課程博士に在籍できなかったとしたら、論文博士を考えていたと思います。途方もなく長い時間がかかったとしてもやり遂げようと思っていました。しかし、おっしゃっているように論文博士の審査基準は課程博士よりもずっと厳しいものになっています。回答がいくつか出ていますが、論博のシステムが悪用されていなければ、実力としては課程博士より論博の方が上だと言えると思います。しかし、これも回答が出ていますが、悪用されている現実が横行している現状から論博のイメージが悪くなっている現状は否めないと思います。付け加えるとするならば、審査要件である掲載論文のジャーナルのレベルが低い物を集めて博士論文とするのであれば、必ずしも論文博士の方が実力が上だとは言い切れないと思います。

あなたのおっしゃっている通り、論文博士を受け入れる大学院も減少の傾向にあるようです。私の指導教官もそれは言っていました。学位授与は大学院に与えられた権利の一つであり、大学院の定めた課程を修了しないで論文の審査だけで学位が与えられるというのが大学院としては容認できないという考えに基づいているようです。

個人的な意見と致しましては、論文博士の制度はあった方が良いと思います。例え、大学教員の採用にあたり、論文博士は認められないという場面があったにせよ、学位取得をしたいと思っている研究者はたくさんいると思うからです。博士号は研究者の免許だとも言われるくらいですから。博士の学位取得を目標に日々努力をする、企業研究職の努力目標としての存在感は絶大だと思います。将来的に大学教員を目指すというのであれば、話は変わってきますが、研究者のハシクレであるというアイデンティティーを支えてくれる物だと私は信じています。
博士号取得したくても学生として課程博士に進学できなかった人や企業で業務外の時間を使ってでも博士号を取得したいと思っている人の多くの受け皿として必要だと思います。

いろいろな制度に言えることですが、悪用の仕方は存在し、それを悪用する人は必ずいるということです。だからと言って論博の制度をなくすことまではしなくて良いと思います。悪用している人よりも、努力目標としている人の方が多いと私は信じているからです。

あなたのご意見の論文博士が博士の学位を担保しているという点については、一部で賛成できますが、一部では賛成できかねます。
・賛成できる点としては、まじめに制度を利用するという前提で、必要努力は論文博士の方が遥かに上であるという点です。
・賛成できない点としては、先にも書きましたが、掲載論文の質に関してです。課程博士の方が要件の必要論文が論文博士より少ないことが多いです。これは、よりよいジャーナルに出せるデータを学位の審査時期に合わせて、切り分けて1報の素晴らしい論文になるデータを複数の論文に切り分けて卒業要件を満たすことが横行していたことが背景にあります。研究室にも所属していますので、研究室の先生も論文の投稿先についてはある程度注意を払っているので、課程博士の論文はある程度のインパクトファクターのついたジャーナルに投稿されることが多いです(インパクトファクターで論文の質が良いとは必ずしも言えませんが)。論文博士の場合は、ジャーナルの選択が個人で決められてしまうため、すばらしい論文がそろっているとは必ずしも言えないと思います。このような点で、学位の質的な側面が必ずしも担保されているとは言えないと思います。

結論としては、私は論文博士の制度は残して欲しいと思います。先にも書きましたが、博士号を取得したかったが、課程博士に進学できなかった研究者の努力目標になっているからです。

まとまりのない長文申し訳ありません。

kksusu54さん

2013/4/2910:03:03

企業の研究所にいた知人が論文もたまり、論文博士を取るためにT大に相談したところ、審査員に百万以上の礼金と数百万の委託研究費を要求されたと言うことでした。その金額を出さなかったので数年間、放置されたようで、その後、他の先輩のいる国立大に出してすぐ学位を取りました。また、大企業では、以前は、定年後のために博士号を取ることを勧めていました。優秀な方は関連企業の社長や部長になりますが、中途半端な方は、私大に。この天下りのために利用された事が以前は普通にあったようです。勿論、企業の研究所にいた優秀な方は、旧帝大の教授になったりしていました。
上に書いたような条件で論博を引き受けた教授は、修士の論文をかき集め、助手が学位論文を作る。本人は、中間発表とか、最終の発表など数回しか研究室に顔を出さない。企業では、研究所以外の部署では研究をする時間など無いはずです。旧帝大の助手の話では幾つ学位論文を書いたか覚えていないほど書いたと言っていました。私の大企業の知人も50歳前から次の仕事場を探し、動いていましたが、幸い、部長までになり定年をそのまま迎えたようです。
このようなことが行われていましたので、論文博士の廃止の話が上がったと思います。厳密に利用されれば、企業の研究所で研究成果を上げている方にはこの制度は必要と思われます。

編集あり2013/4/2910:25:25

論文博士でも、博士号をもらうことは大変なことであるし、名誉であると思います。

しかし一方で、国際的に通用しにくいという点が、最大かつ重大な欠点だと思います。
特に海外の博士課程の場合、授業の単位も多くかつとても厳しいものです。
また、博士論文を書くための資格を得る試験もあります。
それらを経ていない博士号というものは、考えられないのではないでしょうか。

たえとえば、日本ではTOEICが有名で、様々な場面で長らくTOEICのスコアが求められてきましたが、
ここへきて、国際的に通用しにくいTOEICではなくTOEFLに移行させる動きがあります。

やはり国際的に通用しない制度は、少なくとも発展していかないのではないでしょうか。

学部卒の比較的若い官僚(修士すら出ていない)などが大学に出張してきて、
博士論文をさっさと書いて、論文博士になり官庁に戻っていくのを見ていると、
同じ博士号でも、論文博士と課程博士は全くの別物だと強く実感します。

学位記に、甲は課程博士、乙は論文博士なんて分けたりすることも多いですが、
これも海外から見たら不可解でしょうね(笑)

それから、大学の教員募集では、履歴として論文博士は認めない大学もありますので、
やはり課程博士とは別物扱いということなのでしょう。

ただ、自分が納得できれば全てオッケーだと思いますよ。

chelmon2008さん

2013/4/2907:45:59

論文博士と課程博士を比較すれば、不正がない限り、仰るように論博の方が実力があると思います。
例えば文系ですと、今までの博士号は、その人の研究の集大成に送られるもの、という考えがありましたが、今は課程博士の積極的運用を前提に、博士号取得は研究者のライセンス、プロの研究者のスタートラインに過ぎない、と捉えられていると思います(実際にそうだと思います)。
そういった意味では、論文博士と課程博士は、学位は同じでも、すでに制度上も慣習上も扱いが違うものになっていますので(世間のイメージだけは昔のママ?)、両者を比較するのは意味がないこととも言えると思います。
博士号の取得要件ですが、例えば、国立大学ですと、20単位はとらなくてはいけませんが、在籍年数は最短で1年でもokとなっていますので、論文審査だけの論博よりは手間はありますが、相応の配慮はされていると思います。ただ、個人的には論文博士の制度を完全に廃止することは、おそらくないのではないかと思います。学問における偉大な成果は、ある種の想定外から生まれますから、博士号の授与についても、制度が想定できない稀なケースに対する抜け道?は用意される必要があると思います。

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