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行政指導とは簡単に言うとどういうことなんでしょうか。また、行政指導には処分と...

sik********さん

2013/7/1722:26:27

行政指導とは簡単に言うとどういうことなんでしょうか。また、行政指導には処分としての性質はあるのか、ということを最近の最高裁判決を引用して説明してほしいです。

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ベストアンサーに選ばれた回答

kla********さん

2013/7/1800:24:10

簡単に言うと、行政から個々の国民に対する「協力要請」つまり「お願い」です。決して強制力はありませんが、公的機関から正式になされる「お願い」である以上、国民側にしてみたら、それに従わなければならないような無言のプレッシャーを感じることになり、実質的に強制に近い効果を発揮することもあります。ただし、法律上も判例上も、強制にわたる行政指導は違法、としています。

「行政指導に処分としての性質はあるのか」という一般論で述べる限り、答えとしては「ない」ということになります。ただし、法律や条例に基づいてなされる行政指導であって、当該法律や条例及び関係法令からなる法体系の中で、実質的に強制力を有していると考えられる場合には、処分性を有すると認められる場合があります。(この場合、「法律の仕組みによって強制力が与えられている」ので、行政が勝手に行政指導を強制する場合と異なり、違法とはなりません。というか、見方を変えれば、それは当該法律で「行政指導」と言っているだけで、実質は「行政指導」の皮をかぶった「処分」だということもできようかと思います。)

具体的な判例としては、最判H17.7.15「病院開設中止勧告」事件が典型的でしょう。医療法上、都道府県知事は、地域医療計画を超える病床数となる場合等に、「病院開設中止勧告」ができます。医療法上は、当該勧告に従う義務はありません(だから、一応「行政指導」と位置づけられています)が、国民健康保険法上、都道府県知事は、当該勧告に従わなかったことを理由として、当該病院の「保険医療機関」としての指定を拒否することができます。同一の行政庁によって行われるものであることも考え合わせると、勧告に従わなければほぼ確実に保険医療機関としての指定も受けることができないため、勧告を受けた時点で事実上病院開設を断念せざるを得ません。また、保険医療機関指定拒否処分を争うためには、多額に費用をかけて病院を建設し、医療機器を揃え、スタッフを雇用する必要があるため、そうしたリスクを負うことは通常できません。前者の理由により、勧告自体による権利侵害とその権力性を認定し、後者の理由によって救済の必要性を認めたことで、勧告の処分性が認められました。

ただ、上記の例は、個別の法律の中では行政指導と位置づけられているが、法体系全体による仕組みを見れば、強制力を有しているものであって、「もはや行政指導とは呼べない」としている、とも見ることができるわけで、必ずしも「行政指導に処分性がある」と言ったわけではない、とも考えられます。やはり、基本的には行政指導に処分性はなく、法体系全体の仕組みから、例外的に処分とされる場合もある、という程度に理解しておいたほうがいいかと思います。

質問した人からのコメント

2013/7/23 22:08:39

とても丁寧に回答していただきありがとうございました。とても参考になりました!

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