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東京23区内では最も広い面積を約370人体制で管轄する中規模署である。署長は警視。管内には第七方面交通機動隊(七交機)本部や警視庁航空隊も存在する。
また、警視庁で唯一、水上を担当している舟艇課を「水上安全課」と改称して、東京水上署から引き継いだ。湾岸地区は超高層マンションなどの建設ラッシュによる住民増加が顕著である。庁舎は地上9階・地下1階・延床面積約1万7,000平方メートルの鉄骨鉄筋コンクリート構造で、東京水上署(港区港南五丁目)から海を挟んで約2km南東の江東区青海二丁目(船の科学館の南側で東京港湾合同庁舎との間)に建設が進められ、2008年(平成20年)2月に完成した。総工費は約60億円である。
警視庁管轄の警察署の中では最大の192人を収容できる大規模な留置場や、一時的に留置人を隔離する「留置保護室」も6室が整備された。通常は1室のみ整備されることを考えると、その充実ぶりが分かる。さらに、整備があまり進んでいない女子専用留置場も整備されているため、整備されていない他署から女性被疑者が移送されることも多いようである。2009年(平成21年)8月8日、覚せい剤取締法違反で逮捕された酒井法子が留置されたことにより、釈放まで1箇月間は報道されることが多かった。
また、建物内には独身寮が、屋上には船舶の航行を見張るために東京港全体を見渡すことのできるガラス張りの監視台が設置されている。加えて、庁舎正面の外壁には発光ダイオードで警視庁のマスコット「ピーポくん」と「Tokyo Wangan」の青い文字がそれぞれ浮かび上がるなど、観光地ならではの設備が整えられている。ちなみに、ピーポくんが外壁に取り付けられるのは、警視庁管轄の警察署では初めてである。なお、旧東京水上署の庁舎は東京湾岸署開署後も「東京湾岸警察署別館」となり、水上安全課が引き続き使用している。