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民法202条2項(占有の訴えについては、本権に関する理由に基づいて裁判をすること...

okk********さん

2007/8/2711:46:03

民法202条2項(占有の訴えについては、本権に関する理由に基づいて裁判をすることができない)の規定はどういう理由で存在してるのですか?

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aba********さん

編集あり2007/8/2713:49:59

(1)民法起草者 梅謙次郎 『民法要義 巻之二物権編』(有斐閣書房,訂正増補第31版,明治44年10月)は、民法202条を説いて曰く、
『 占有の訴は素と占有のみを保護するものにして占有者が権利者なると否とを問わざるものとす。
故に普通の場合即ち占有者が権利者なるときといえども占有の訴のみを提起し本権の訴(ation,pètitore ,petitorische Kloge)即ち占有せる権利その物の主張を目的とするものを提起せざることあり。
或は本権の訴のみを提起して占有の訴を提起せざることあり。況や占有者がその真の権利者たることを証明すること能ず。又は全く権利者にあらざる場合においては単に占有の訴のみを提起することを得るは固よりなり。
然るに占有の訴を提起すれば為めに本権の訴を提起することを得ざるものとし若くは巳に本権の訴を提起する以上は更に占有の訴を提起することを得ざるものとし。或は又始にその一方を提起せる場合において更に他の一方を提起するときはそのいずれか落着するを待て然る後他の訴の裁判を為すべきものとするが如きは偏る占有の訴の性質に背馳するものと謂うべし。
故に旧民法その他外国の法律には反対の例なきにあらずといえども新民法においては断じて之を採らず占有の訴と本権の訴とは豪も互に相妨くることなきものとせり。

 右の理由に因り本権の訴を決するに占有の事実に拠ることを得ざるは無論(但占有者が先ず権利者たるの推定を受くることは188に規定せるが如く又占有に因りて直ちに権利を得又は敷歳月の後之を得ることあるは固よりなり)本権の理由に基きて占有の訴を決するが如きことは断じて之を許すべからず。
例えば甲が乙の所有の不動産を占有する場合において乙が腕力に訴えて甲をその不動産より追沸いたるときは若し甲が乙に対し占有回収の訴を提起したりとせんに乙は之に対して自己の真の所有者たることを主張し以って勝を法廷に制せんと欲するも敢えて之を許すべきにあらず。
然らずんば権利者は常に占有者の権利を蔑如して適法の方法に由ることなく濫に占有を奪還することを得るものと謂わずんばあるべからず此の如くんば占有その物の保護は全く有名無実に帰し所謂占有の保護は常に本権の保護たるに過ぎざる至るべし。
是れ凱に占有保護の精神ならんや。是れ本条第2項の規定を設けたる所以なり。』 と。
http://homepage1.nifty.com/ksk-s/MY2.htm

(2)なお、最高裁判例昭和40年03月04日は、
『民法二〇二条二項は、占有の訴において本権に関する理由に基づいて裁判することを禁ずるものであり、従つて、占有の訴に対し防禦方法として本権の主張をなすことは許されないけれども、これに対し本権に基づく反訴を提起することは、右法条の禁ずるところではない。
そして、本件反訴請求を本訴たる占有の訴における請求と対比すれば、牽連性がないとはいえない。
それゆえ、本件反訴を適法と認めてこれを審理認容した原審に所論の違法はない 』 としています。
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiS...

質問した人からのコメント

2007/8/27 23:38:21

降参 学問は追及するとおくが深いものですね。回答にさぞかし時間をかけておられることを考えると、非常にありがたいです。それがむくわれないときもありますが・・・。
これからも頑張ってくださいね。

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