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アガサクリスティーのアクロイド殺しについて

wade02314さん

2008/9/1801:24:38

アガサクリスティーのアクロイド殺しについて

この本についてのフェアかアンフェアかと言う論争があったと本に書いてあったんですが

このフェアかアンフェアと言うのはどのことを言っているんですか?

最初から物語を進めいていたシェパード医師が犯人だったらですか?

この人が犯人だったのはかなり衝撃的でした

この最初から出てきて物語を進めていく主人公的な人が犯人という設定の本は

よくあるんですか?珍しいいんですか?

自分は推理小説を読むのはこれが2冊目なのでよくわかりません

この前に読んだのはポワロ登場を読みました。次はそして誰もいなくなったをよみたいと思います。

なんか変な質問ですいません。回答よろしくお願いします。

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ベストアンサーに選ばれた回答

kotori672007さん

2008/9/1815:35:47

「アクロイド殺し」が発表されてから、「フェアかアンフェアか」論争に発展、クリスティ本人も相当へこんだようで、のちの「7日間の失踪事件」もこれが原因のひとつだったらしい・・・と言われます。

ダインの「20則」も、強烈な反対論者であった彼が「アクロイド」を意識して言ったもので、彼のルールが先ではありません。無論、ドロシー・セイヤーズのように、クリスティを援護する人もいました。
そもそも、このアイディアも”クリスティが先”と言うわけではなく、スウェーデンの作家ドゥーゼの「スミルノ博士の日記」と言う作品のアイディアの改良です。
クリスティというひとは、独創性あるアイディアを思いつくタイプではなく、どちらかと言うと「他人のアイディアを、よりよく改良するのが得意」と言うタイプです。

「フェア・プレイ」とは何でしょう?
小説の中の記述が、すべて「嘘」で固められたら、読者は何も信用出来ず、推理できない・・・作者との知恵の対決、ゲームの参加が出来ないでしょう。
ですから最低の保証として、「地の文」つまり会話じゃない文章は嘘ではない、としておく必要があります。

(ネタバレ)
「事件の記述者が犯人」では、作品の語り手、つまり地の文まで犯人の意識と言うことになり、これでは公正さが担保出来ない・・・と、いうのが反対論者の意見でした。
つまり、地の文の手がかりや伏線まで、犯人が好きなよう誤魔化しているんでは?と言う「疑いが晴れない」というわけです。

クリスティ本人がもっとも気を使ったのは、犯人が実際ロジャー・アクロイドを殺害する場面、寸前まで正確にフェアに描き、殺害シーン自体は書かない、と言う部分・・・エンディングで、「記述に嘘はない、ただ省略しただけだ」と言っているのはそういう意味です。
同じ手法は、冒頭部分でもされていて、シェパード医師は夫人の死の真相を”知っている”にもかかわらず、そのことについて触れていません。これが動機なんですけどね。
私自身は2,3度読みましたが、特にフェアじゃないと言う感じはしないですけれど、フェア・プレイを金科玉条に堅苦しく考えている人には、卑怯に思えるのかもしれません。

こんな問題作が話題になった結果、以降ほとんどこのアイディアを使った作品はないです。
別にトリックに特許はないけれど、「アクロイド」の二番煎じと言われるのも、作家のプライドを傷つけるし。
実は二番煎じ自体は、クリスティ本人がやっています。後期の、ポワロもミス・マープルも登場しないある作品で使っています。

「全く同じアイディア」ではありませんが、叙述にアクロバット的仕掛けを仕掛ける作品を、「アクロイド的」と言うようになりました。
辻真先の「仮題・中学殺人事件」や、都築道夫の「三重露出」などがそうですね。
「アクロイド殺し」は、”叙述トリック(文体そのものに、仕掛けをする)”の嚆矢的な作品と言えるでしょう。
もっともクリスティ本人は、論争になった部分より、当時としては珍しかった「ディクタフォーン(録音機)」を利用したアリバイ・トリックのほうが自慢だったらしいですけれど。

質問した人からのコメント

2008/9/21 23:34:47

なんかスッキリしました
ありがとうございました

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2008/9/1803:54:28

推理小説には、「ノックスの十戒」とか、「ヴァン・ダインの二十則」といって、作品を書くにあたり、一応、守るべき暗黙のルールがあります。もちろん絶対に守る必要などありません(既に時代錯誤の観も否めません)。

それを逆手に取った作品は、数多く存在します。その中の一つが『アクロイド殺し』なのです。

ちなみに「ノックスの十戒」とは、
1. 犯人は物語の始めのほうで登場している人物でなければならない。
2. 探偵方法に超自然の能力を用いてはいけない。
3. 犯行現場に秘密の抜け穴や通路を使ってはいけない。
4.未発見の毒薬や難しい科学上の説明を要する装置を犯行に使ってはならない。
5.中国人を登場させてはいけない。
6. 偶然や第六感で探偵は事件を解決してはいけない。
7.探偵自身が犯人であってはいけない。但し犯人が探偵に変装して、作中の登場人物を騙す場合はよい。
8. 探偵は読者に提出しない手がかりで解決してはいけない。
9. 探偵のワトスン役(物語の記述者)は自分の判断を全て読者に知らせなければならない。
10. 双生児や一人二役の変装は、あらかじめ読者に知らせておかねばならない。

2008/9/1802:53:25

『アクロイド殺し』面白いですよね!

この話において、語り手だったシェパード医師が犯人!みたいな、文の書き方によって犯人を隠したりする叙述トリックは、クリスティーが初めて使ったものらしいんです。

おっしゃる通り、フェアorアンフェアの論争はこのトリックについてのものです。

フェアというのは、文に書いてある手掛かりから読者が犯人を見つける事が可能ということで、そのためには、語り手は自分の見たことを正直に書かなければならないとか、そういう条件があります。
叙述トリックは、語り手が隠し事をしていたという点で、アンフェアだと言われたのだと思います。


叙述トリックを使ったミステリーは結構あると思いますし私もいくつか読みましたが、例を挙げてしまうとネタバレになってしまいますね。

余談ですが、ミステリーを読まれるのにクリスティーから始められるなんて、とても羨ましいです。
後の作家が、昔の作家のトリックを真似してたりするので、ミステリーは古いものから読む方が良いと思うので…。
『そして誰もいなくなった』も、とても面白いですよ!ちょっと怖いですが。

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