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ダンマパダ、スッタニパダなど紀元前の仏典は何に書かれていたんですか?

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ID非公開さん

2018/7/1809:52:11

ダンマパダ、スッタニパダなど紀元前の仏典は何に書かれていたんですか?

.
ダンマパダなどは紀元前200年以前の編纂なんていう話もあるようですが、紙が発明されてません。
いったい何に書かれていたのでしょうか?
木簡とか甲骨なんかでしょうか?
.
それとも口伝ですか?
口伝だとしたら、他と違ってなにゆえ「最古」ということになっているのでしょうか?
時代の特定ができないのではないかと思うのですが。

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zop********さん

2018/7/2216:36:39

『佛教書誌学』(坪井俊映/佛教大学)より引用します。


印度において文字が使用されたのは正統バラモンではなく、仏教文学がその初めのようである。インドの字母について最古の用例はアショカ王の碑文(紀元前三世紀)である。

<略>

南方セーロン所伝の仏教が伝える所によると、アショカ王はモッケンレンテースに命じてパータリプトラ城において第三回の結集を行わせ、経律論の三蔵を編纂させるとともに、さらに布教使を四方に派遣して仏教の弘通につとめた。

<略>
このとき、王子のマヒンダは六人の比丘と共にセーロン島に教えを伝えた。

<略>

このマヒンダの一行の来島によって、第三回結集の時に成立した三蔵経典ならびに注釈書はセーロンに伝えられたが、注釈書のみはシンハリーシャに口語訳されたといわれている。これが南方仏教経典の初めである。その後、西紀一世紀に在位したヴァダガーマニ王のときに従来師弟の間で暗唱口授してきた三蔵経の本文ならびに注釈書を書冊に筆録したと伝えられる。これがパーリ語三蔵経の書写の初めである。(後略)

(用紙は貝葉が用いられたようです)

ーーーーー

最古の経典といっても、それは成立の原型のことを意味するのであって、決して筆録、或いは写本自体が古いわけではありません。


しかし諸種の記録を文字で書き表すことは、もっと以前(冒頭の引用文にあるアショカ王の碑文)から行われていました。アショカ王碑文の法勅(紀元前三世紀)です。

◆碑文の中には「聖者の偈」「寂黙行の経」といった『スッタニパータ』の中の経典に言及しているものがあります。

年代を確定する資料に乏しい古代インドの歴史に、アショカ王碑文は確実な情報を提供する貴重な資料となり得ます。スッタニパータはアショーカ王(紀元268─232年)以前に成立していたと考えられるのです。

中村元は、紀元前300年頃にインドに来たギリシャ人メガステネースの、インドの尼僧について書き記した資料を挙げ、尼僧が登場しないスッタニパータは紀元前300年より古い段階を示したものであろうと考察しています。(ブッダのことば/岩波文庫)

スッタニパータは韻文の詩の形で表現され現在では、パーリ語聖典のうちに伝えられているが、マガダ語(ブッダの時代の言葉)の影響を完全に消し去ることはできないで、その痕跡をとどめている(中村元)といいます。このこともブッダの時代に近い成立と言われる所以です。


こういう韻文の詩でまとめられたもの(たとえばダンマパダ)は、大体アショカ王以前に成立したと考えられるそうです。(上掲、ブッダのことば)


ブッダの教えは口承によって伝えられたわけですから、韻律(節をつけて唱える歌のようなもの、同じ詩を繰返す)という方法で暗誦の便を図っていたことが知られます。

民謡のように「決まった節回し」(韻律)によって師匠~弟子ヘと受け継がれていったわけです。

スッタニパータはヴァッダと呼ばれる韻律で説かれています。

A・K・ワーダーは、韻律の発展史の立場から、ヴァッダという韻律(一句が八音節で、異なる形式の二つの詩が交互に繰返される)が、その構造上、『ジャータカ』や『テーラーガーター』『テーリーガーター』『ダンマパダ』などの初期経典の韻律よりも古いと指摘しています。(『スッタニパータ』仏教最古の世界/並川孝儀/岩波書店)



尚、セーロンに伝わって書写された仏典は、小乗二十部の中の上座部系に属する分別説部の所伝のものだそうです(佛教書誌学)


ダンマパダの成立に関する水野弘元博士の論考が紹介されている書物(新国訳
大蔵経・法句経)にはこんなことが書いてありました。以下要約、

現在の編集は部派分裂以後であるが、その原形は部派分裂以前の原始仏教時代に形成されたものではないかと考えられておられます。その理由は説一切有部を除く、多くの部派が”法句経”という同一の名によってこれを伝えているからとしています。

多くの部派とは次の四部派です。

大衆部(説出世部)・化地部・法蔵部・飲光部

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    質問者

    ID非公開さん

    2018/7/2420:09:33

    丁寧にありがとうございます。
    いろいろググりながら読みました。
    貝葉とか韻律とかおもしろいですね、はじめて知りました。
    お経なんかも特有のリズムがありますが、そういう狙いなんですね。
    おもしろいのでもっと調べてみます。
    ありがとうございます!

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tak********さん

2018/7/2217:27:46

根本史料は、インド最古の文字史料である「アショカ法勅」(石に掘られた碑文)です。(紀元前3世紀。ブッダ滅後100~200年後)

その他の信頼できる資料としては、紀元前4世紀にインドに滞在したギリシア外交官メガステネスの記録である「インディカ」です。これは残っています。

(辺境の地である日本と違い、インド・メソポタミア・ギリシア・エジプト文明圏は紀元前から交流があり、外交団が行き来していました!)

インディカの記録が考古学的にも裏付けられるようになり、インディカの記録と、スリランカの歴史書のマハーワンサの記録が一致しており、アショカ王時代を知るための根本史料となっています。マハーワンサの信頼性が高いことも分かってきました。

マハーワンサにはスリランカ仏教の歴史が記録されており、世界中で出版されている仏教史はこの歴史書の記述を根本史料としています。(日本における仏教史は特殊だと理解したほうが良い。考古学や歴史学に基づいていないので…)

貝葉はせいぜい500年間くらいしかもたないようです。
(古い貝葉経の現物は存在しない)

専門家が古文書を解読すれば、いろいろと分かるんですよ。

我々でも、ある文章が江戸期のものか明治のものか昭和初期のものか平成のものか分かるじゃないですか?

アショカ法勅もたくさんあり、様々な言語を様々な文字を使って書いているんです。
仏教に関することはカルカッタで発見されたバイラート碑文にブラーフミー文字を使って古マガダ語で記されていることが分かったんです。この碑文が古マガダ語の根本史料にもなります。

ジャイナ教が伝える資料には古マガダ語のものがあり、ここから古マガダ語の研究が進み、碑文を読み解くことにも繋がり、仏教のことも分かったんです。

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仏教の聖典である三蔵は、紀元前約600年頃に成立しました。
ブッダの死後すぐに、忘れないうちにまとめておこうと、500人の阿羅漢が集まり、アーナンダが憶えている会話を言い、他の阿羅漢が全員「そうだ、その通り」と認めたものだけを、唱えやすいように詩文にしてまとめて、全員で唱和して記憶し、その後も定期的に唱えることで伝承してきました。

今の三蔵は律蔵、経蔵の五部、論蔵がありますが、当初は律蔵と経蔵の四部だけで、その後論蔵ができて三蔵になりました。ダンマパダやスッタニパータは第五番目、小部にある教なので、ブッダの時代にはなく、その後何百年もしてから、つまり紀元前200年(?)頃に、当時の僧によって三蔵に加えられた経です。

三蔵はアショーカ王が文字で記録するまで、口で唱えることで伝承されました。それはブッダの時代に文字も記録する物もなかったという意味ではありません。それは、カーラーマ経というブッダの言葉の中に「テキストにあるからという理由で、すぐに信じてはいけない」という文言があるので、当時も文字で書かれた文書はあったことが分かります。

阿羅漢を軸とする僧全員が憶えて唱えて伝承すれば、一人悪意の人によって改竄される余地がないからです。事実三蔵が文書化されてから、ダンマパダやスッタニパータを初め、ブッダの時代には無く、後世の人が編集した経が、どんどん書き加えられました。

だからダンマパダやスッタニパータが、仏教の経の中で「最古」という意味なら、事実ではありません。スッタニパータは「スリランカに仏教が入る前から、古くからあった」という意味が、どこかで「最古」というような変化をしたのだと思います。仏教の経は、ブッダの死の半年後くらいに一斉に成立したので、最古も最新もありません。そして小部の経は、直接ブッダの言葉ではありません。

文字にされた時は、石碑に刻んだり、椰子の茎を削って板のようにした木簡に書きいたようです。

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nak********さん

2018/7/1810:16:54

完全に口伝。
みんなで覚えたんです。

現在も、全ての経典や律、解説を丸暗記してる特殊能力者がいます。
チベットの高僧の話じゃ、幼い頃から訓練を続けると、そういう能力が身に付くそうです。

年代。
これは言葉が時代によって変化するし、書き言葉だって時代と場所で変化する。
だから、仏教以外のそうした文書から、ある程度の時代は推測可能です。

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