気温の燃費のについて教えてください。 夏場と冬場では、燃費が全然違います。なぜでしょうか? (車種:インサイト、フィット)
気温の燃費のについて教えてください。 夏場と冬場では、燃費が全然違います。なぜでしょうか? (車種:インサイト、フィット) エンジンや車が冷えている時は、オイル粘度も固くなり抵抗になったり、エンジン(冷却水?)が温まるまでは ガソリンが濃く噴射されるので燃費が悪化するのは、なんとなくわかります。 そこで条件を合わすために、車の暖気が終わった状態から、速度一定走行の燃費を測定しました。 暖気運転をした後での、一定速度での測定でも、夏と冬では、夏の方が燃費がいい結果がでました。 冬場、ラジエータに風が当たらないように塞いで、水温が上がった状態で測定もしました。 何年も測定していますけど、気温が低いと燃費が悪化します。 一定速度(速度が上がった状態で計測)での平均は、夏場:45キロ/リットル、冬場:35キロ/リットルです(インサイト) 気温が下がると空気中の酸素が濃くなり、パワーが上がります。サーキットでも冬はトップスピードがあがります。 パワーが上がっても、一定速度であれば燃費に影響しそうにないのですが。 なぜ気温が低いと燃費が悪くなるのでしょうか? 空気密度(寒いと高い)による空気抵抗も影響してるのでしょうか?
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●データ 外気温(厳密には、ガソリン・エンジン吸気温度)に対する燃料消費率とトルクは次のようなグラフになります。この2つのグラフは縦軸の一部を表示したものです。 縦軸=燃料消費率 □■□□□□□□□□□□□□□□□ □□■□□□□□□□□□□□□□□ □□□■□□□□□□□□□□□□□ □□□□■□□□□□□□□□□□■ □□□□□■□□□□□□□□□■□ □□□□□□■■□□□□□■■□□ □□□□□□□■■□□□■■□□□ □□□□□□□□■■■■■□□□□ □□□□□□□□□□□□□□□□□ 横軸=吸気温度 縦軸=トルク □★★★□□□□□□□□□□□□□ □□□★★□□□□□□□□□□□□ □□□□□★★□□□□□□□□□□ □□□□□□□★★□□□□□□□□ □□□□□□□□□★★□□□□□□ □□□□□□□□□□□★□□□□□ □□□□□□□□□□□□★□□□□ □□□□□□□□□□□□□★□□□ □□□□□□□□□□□□□□★□□ □□□□□□□□□□□□□□□□□ 横軸=吸気温度 ●グラフからわかること この2つのグラフから、次のことがわかります。 外気温度(吸気温度)が高いほど ・燃料消費率はだんだん少なくなり、さらに高いと増えてくる → 燃費はだんだん良くなっていき、さらに高いと悪くなる ・トルクが低くなる → 出力も低下 ●どうしてか 吸気温度が高いと、空気密度が低くなり、空気の質量流量が低くなり、その空気量の合わせて燃料しか噴射できないため、トルクが低くなります。 一方、燃費については下記のようになります。 外気温が下がると、燃料消費率が高くなります(=燃費悪化)。これは、燃焼室内で燃料と空気(厳密には酸素分子)の混合が十分におこなわれないためです。この混合のことを「霧化」といいます。霧化が十分おこなわれていないと、その燃料は大きな粒径のままで、不完全燃焼したり、燃焼室壁面や吸気バルブに付着したりして、燃焼に関与していません。このため排気は非常にHC(炭化水素)が多い汚い状態になります。 吸気温が高くなると、霧化が促進され、燃料消費率が少なくなります(=燃費改善)。さらに吸気温が高くなると、ノッキング頻度が増えてきます。このため点火進角を遅らせる(リタード)します。これにより実質的な圧縮比が低い状態になります。つまり燃焼効率は悪化し、結果的に燃費が悪くなります。 ●実際のエンジン設計では 吸気を冷却すべきか、加熱すべきかは、クルマによって設計思想がいろいろです。一般に高出力エンジンは冷却し、燃費優先エンジンでは加熱する場合が多いようです(一般論として)。 ●エンジン以外の影響 エンジン、変速機、デフなどの駆動系などのオイルも始動時(冷間時)には、高い粘性をしていて、大きな引きずり抵抗をしています。しかし暖機後は、粘性も低下しますので、外気温が暖機後のオイル粘性に影響する程度は小さいといえます。 空気抵抗は車速が100km/hを超すくらいから、走行抵抗の中で支配的になります。空気密度は、空気抵抗に影響しますが、絶対温度の逆数に比例する程度なので、外気温が30℃変化しても、1/10程度しか変化しません。 つまり一般道の走行では、空気密度の影響は小さいといえます。 簡単ですが、ご参考になれば幸いです。
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