まず、イギリスと清朝の正規の貿易は、 イギリス東インド会社と、広東十三行（公行）の間で行われました。 https://kotobank.jp/word/%E5%BA%83%E6%9D%B1%E5%8D%81%E4%B8%89%E8%A1%8C-49397#E3.83.96.E3.83.AA.E3.82.BF.E3.83.8B.E3.82.AB.E5.9B.BD.E9.9A.9B.E5.A4.A7.E7.99.BE.E7.A7.91.E4.BA.8B.E5.85.B8.20.E5.B0.8F.E9.A0.85.E7.9B.AE.E4.BA.8B.E5.85.B8 当然、これら以外で行われた貿易は、非合法の密貿易になります。 アヘン貿易は、違法行為でしたので、密貿易にならざるを得ませんでした。 イギリス側は、正規の東インド会社が扱うわけにいきませんので、 民間のカントリートレーダーと呼ばれた商人が扱いました。 例えば、ジャーディン・マセソン商会などが代表です。 https://kotobank.jp/word/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%B3-%E3%83%9E%E3%82%BB%E3%82%BD%E3%83%B3%E5%95%86%E4%BC%9A アヘン密貿易に携わったのはイギリス系の商人だけでなく、 アメリカの商人なども参加していました。 例えば、アヘン戦争中には、アメリカ商人がアヘンの密貿易を ほぼ独占することになりました。 アヘンを広州に堂々と持ち込めば、林則徐でなくとも 没収されたことでしょう。 実際には、広州の沖合（零丁洋）で密かに取引されていたそうです。 洋上に蠆船（トンセン）と呼ばれるアヘン専用の貯蔵船が常時停泊しており、 そこで非合法のアヘンを積み下ろし、合法の商品があれば 広州に向かったそうです。 中国側のアヘンを密輸していたのは、海賊など現在で言えば 反社会勢力のような存在でした。