将棋NHK杯、羽生善治5段×加藤一二三9段、伝説の▲5二銀の一局について
将棋NHK杯、羽生善治5段×加藤一二三9段、伝説の▲5二銀の一局について 米長先生の驚嘆が伝説に一役買った有名な対局について質問なんですが、 あの一局は序中盤から色々と見ない手が出ていて例えば、 ・1筋での銀香交換 ・1九角打ち ・1八飛打ち など、珍しいと感じる手が多い気がします。 私は手が見えないので判断出来ませんが、それでも「悪手かな?(笑)」と思えるような手に感じます。 私の様な素人はお茶の間で観ていて楽しいので良いのですが… そう考えると、あの一局は「かなり大味な一局だったのでは?」と疑問が湧いてきました。 詳しい方に少々ご解説頂ければと思います。
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こんにちは。 >あの一局は序中盤から色々と見ない手が出ていて例えば、 ・1筋での銀香交換 ・1九角打ち ・1八飛打ち あの対局からだいぶたっていて、その後、定跡が進歩していますので、 今の対局で同様の進行にはならないでしょう。 たとえば、先手56飛車に、42玉と飛車成りを防ぎましたが、 今なら28角成のように思います。 ただし、1筋での銀香交換は、棒銀としては、定跡によく出てくる普通の進行です。銀を犠牲にして後手の香車を奪い、弱くなった端を攻めるのが、この戦法の狙いの一つですから。 (なお、プロの対局では、棒銀で飛車先が破れることはまずないし、銀交換になることもまれです。いずれも棒銀を受ける側が嫌って防ぐからです。) また先手が24歩と突いた瞬間の後手19角も、少なくとも当時は定跡で、両対局者とも予定の進行だったでしょう。悪手ではまずないでしょうね。 さらに、18飛のところは終盤戦であり、定跡のあるような局面ではないので「珍しい手」というのは特にないと思います。 そして、すでに先手優勢なので、後手はどう指しても苦しかったでしょう。 この将棋はなんといっても、 秒読みの中で52銀を発見して実際に指した、 羽生さんのすばらしさに感心すればいいように思います。
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