国際法は国内法とは違い強制力はありません。
言ってしまえば違反しても厳密にどこから罰が下されるというのはありません。
つまり
国際法の場合は「国」よりも大きな権力を持つ者は存在しないので、罰を与える立場の人もいません。
実際に大東亜戦争時、アメリカは国際法違反の連続で日本に勝ちました。
しかし、誰も裁いていません。裁く人がいないからです。
国際法は守るために存在しているわけではありません。
破った者を糾弾するために存在しているのです。
現代の主権国家の成立要件とは、
国内的には治安維持能力であり、
対外的には条約遵守能力です。
なので、
国際法を破った国には、原則として国家責任が生じます。
この国家責任により、国際法を破った国に対して制裁措置を下すことができます。
(国際法という条約を遵守しなかったので制裁措置を下すことができる)
その制裁措置がある意味罰と言えるでしょう。
要するに
国際法を破ると各国から批判を受け、孤立する。
という事
直接的な罰はありませんが
各国から制裁を受けたり、孤立することで苦しむことになります。
(経済的制裁とか)
そして、
各国の集合体である国連の注意を無視しつづければ、武力行使で強制的に行動を停止させられる可能性もあります。
結果
国際法を違反しても厳密にどこから罰せられるとかはない。
だが、各国から批判され経済的制裁をされたり
国連からの注意を無視し続けた場合は武力行使で行動を停止される場合がある。
国の主権を尊重して生まれたものが国際法です。
強制力のある法律を作ればすべての国の主権がなくなってしまい、
世界政府のような大きな権力が生まれてしまう可能性もあります。
国際社会の一員として国際法は守るけども、同時に日本の譲れないものも尊重していく
というのが国際法の適切な捉え方だと言えるでしょう。