顔料インク、鉄の酸化で色が残る古典インク(没食子インクと似た成分で作られたもの)どちらも万年筆用インクがあります。
この手のインクは水に強く、水に濡れても筆跡が残るので筆跡を長く残したい、水がかかって薄れたりしても最低限読める状態にしたいなどの耐久性が必要な用途に使われるのではないでしょうか。
郵便で出す手紙にも向いています。郵便物が雨や雪に濡れても筆跡は残ります。いちど乾いた顔料インクは水がかかってもほとんどにじみません。
古典インクは染料が水に溶けますが、鉄成分の発色は残ります(流れた色水が他の郵便物を汚す可能性はありますが)。染料インクの水に弱い色(ウオッシャブルブルーなど)はすっかり流れて読めなくなってしまうし、しみこんだ水分で中の便箋が濡れるとにじんで読めなくなるので、それよりはまだマシでしょう。
○古典インク
プラチナ万年筆のブルーブラック(カートリッジあり)、クラシックインクシリーズ全6色など。海外メーカーでも作っているところがあります。
プラチナのクラシックインク、通常品は60ml入りですが、東急ハンズ限定品で10ml入り6色のセットがあります。
○顔料インク
プラチナのカーボンブラック、顔料ブルー(以上2色カートリッジあり)、ローズレッド、セピアブラウン。
セーラーの極黒、青墨、蒼墨(以上3色カートリッジあり)、ストーリアシリーズ全8色。
他にオリジナルの顔料インクを作っている国内のインクショップはいくつかあるようですし、海外メーカーでも作ってます。
えい出版社(えいは木世、みたいな字です)のエイムック4617「INK 万年筆インクを楽しむ本」というムック本、いろいろなメーカーのインク情報が載っているので参考になりそうです。万年筆とインクに関して何冊かムックでてるのでお好みで選ぶといいと思います。
顔料&古典どちらのタイプのインクも万年筆に入れっぱなしでドライアップさせてしまうとなかなか面倒なので、私はプレピー+コンバータで使っています。