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12代将軍・家慶は、息子に次々先立たれて、家祥一人しかいない。 その家祥はお菓子作りが趣味で体が弱いなど、とても将軍職が 務まりそうもない。 しかも諸外国から開国を迫られている状況で「強い次期将軍」が 望まれており、家祥に代わる、もしくは家祥後に日本のリーダーと なれる人材が待望されていた。 そこで徳川の血筋でその適任者を探したところ、水戸家の七男・ 七郎麻呂(のちの慶喜)が英邁にして壮健の聞こえ多く、 次の将軍に推す声が大きい。 しかし現在の将軍家は八代・吉宗以来紀州徳川家の嫡流であり、 家祥が子を成せなかった場合でも、紀州に連なる御三卿(田安家・ 一橋家・清水家)の中から将軍を選ぶのが筋であり、水戸家の 息子がいきなり将軍となるのは理にかなわない。 そこで、やはり当主が夭逝して後継者がいなかった一橋家に 七郎麻呂が養子として入れば、形の上でも将軍候補となりうる。 ということで、老中・阿部正弘がわざわざ水戸家に頼み込んで 七郎麻呂を一橋家の養子に出してもらいました。
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