戦時中の日本の工業力は、重工業や造船技術は世界一級の水準でした。 しかしながら、軽工業や精密工業は、アメリカやイギリス、ドイツに劣っています。こうした工業の大半が、町工場や家内制手工業のレベルから抜け出せていなかった故、工作機械技術や生産技術向上に遅れが出ていました。 当時の輸出産業の重点が重工業や造船に傾斜していたからでもあります。 よく引き合いに出されるのは、エンジンシリンダーやボールベアリングの切削研磨技術の遅れですね。 また、電子・工学技術などの先端技術も遅れていました。 現在の日本の技術力では、戦車や戦闘機などの国産化技術を確保するために細々と独自研究・生産を続けてはいますが、結局アメリカとの力関係で、米国製のライセンス生産にならざるをえない状況です。 大量生産は現状では不可能です。高度な精密機材は即興な町工場などでは製作できませんので。