ID非公開さん
2022/1/16 13:44
2回答
先日、『山』『月』『指輪』『青年』と言うキーワードで800文字以上の小説を書いて欲しいと言う質問を見つけて暇だったので書いてみました。
先日、『山』『月』『指輪』『青年』と言うキーワードで800文字以上の小説を書いて欲しいと言う質問を見つけて暇だったので書いてみました。 質問者様にも回答したのですが、せっかくなので他の方の感想も聞きたいです。 細かいところを読者の想像に任せる手法の作品は初めて書いたのですが、どうですか? ☆ 青年は今年もこの場に戻って来た。 たった1人、数日分の携帯食料と水、テントや寝袋、ランタンなどの最低限の荷物を持って草木に覆われた道をかき分け、丸1日掛けて山道を登る。 鬱蒼とした山林にポッカリと空いた空間には大きな岩が1つと、少し捻れた杉の木が1本だけ生えている。 青年は去年と同じ様に杉の木の根元にテントを張り、寝床を整えると、日が傾き始めた空を見上げて溜息を吐き出した。 去年はもっと早い時間にこの場に到着したのだが、今年は少し遅れたしまった。滞在の準備だけでもう辺りは薄暗く、まるで別世界の様に遥か遠くに見える麓の街が灯りを灯し始めるのが木々の隙間から窺い知れた。 携帯食料で手早く食事を済ませた青年は、狭苦しいテントの中で寝袋に入り込むと早々に眠りの世界へと旅立った。 空が白み始めるのを合図に目を覚ます。 山の朝は肌を突き刺す様な寒さだが、毎年の事、青年は無理矢理それを忘れ、手早く湯を沸かす。 白く煙を上げる白湯をゆっくりと嚥下する事で、冷え切った体はようやく熱を取り戻す。 今年はあまり長くは居られない。 青年は急く気持ちを抑えて食事を流し込むと、足早にテントを出た。 山中の広場を小走りに横断し、大岩の側によると青年はその場に膝を付き地面を凝視する。 30分、1時間と時が経っても大岩の周りを這いずり回る青年は、手足を土で汚しながらもその作業を止める様子は無い。 ようやく体を起こしたのは、実に4時間も経った後だった。 だが、青年はカップラーメンを食べて10分程休んだ後、すぐにまた大岩の周りを這い回り始めた。 星が姿を表しても、青年はランタンを片手に這い続ける。 これがここ数年、毎年続けている青年の行動である。しかしこの行為は唐突に終わりの時を迎えた。 「………………あった」 小さく呟いた青年の手には指輪が1つ。 自身が身に付けるには明らかに小さいその指輪を握りしめ、青年が涙する所を、空に揺蕩う月だけが静かに見つめていた。
ベストアンサー
所々、使う言葉をもう少し推敲して行けば良くなるんじゃないでしょうか。 「青年」を何度も使っていますが、いらない所がありそうです。あと、例えば「彼」と書くとか。 >今年は少し遅れたしまった。 「遅れてしまった。」かな。 青年と書いているけど、実はラストで女性だということが分かるなんてのも面白いかも。別に、青年って男性のみを指す表現ではないのでね。 推敲していけば全体的に整ってくると思いますよ。 それと、1150438115さんは厳しすぎる印象を受けました。
質問者からのお礼コメント
皆さんありがとうございました。
お礼日時:1/21 20:20